四国の素晴らしいものを 広めたい

四国財務局長 山岸 晃さん

Interview

2018.02.15

川鶴酒造の協力でつくった「四国財務局長の酒」を手に

川鶴酒造の協力でつくった「四国財務局長の酒」を手に

小・中・高と陸上部に所属し、今も体を動かすことが好きだ。昨年10月は四国財務局の職員たちと愛媛県の石鎚山へ。今年1月には讃岐まんのう公園リレーマラソンに参加した。休日は自転車に乗って、高松市内のいろいろなところへ出掛ける。「四国で出会った素晴らしい人や出来事を東京で伝えたい。それが経済官庁の役割の一つだと思います。勝手に、観光大使になった気持ちでいますよ」

現場の大切さ身にしみて感じる

昨年10月の石鎚山登山

昨年10月の石鎚山登山

1983年に採用され、旧大蔵省や財務省の本省だけでなく、地方の財務局勤務や日本貿易振興会への出向などを経験してきた。

日本では、金融機関に対する早期是正措置が98年4月から導入された。その導入に先立って、山岸さんは94年からの銀行局銀行課勤務の時に、アメリカで既に導入されていた同措置を、日本に導入した場合のシミュレーションを行った。自己資本比率を計算したところ、これから厳しい時期を迎える金融機関が多いのではと予見できた。「もっと早く導入できていれば、その後の金融危機の混乱を少しでも抑えられたかもしれないとの思いがあり、印象に残る仕事です」

96年、東海財務局では金融第二課長を務めた。全国で信用組合の破たんが相次いだ時で、山岸さん自身も1日で2件の破たん処理を行ったことも。「現場を知っておく重要性を身にしみて感じました。だから、若い人たちには、日ごろから現場に出て情報を得たり肌で何かを感じたりすることを大事にしてほしいと思っています」

2006年、国有財産を管理する部署に配属され、米大使館の賃料引き上げやメキシコ大使館の土地売却に伴う交渉に携わった。「何とか妥結することができて、ほっとしましたね」

よそ者だから分かる魅力

今年1月の讃岐まんのう公園リレーマラソン

今年1月の讃岐まんのう公園リレーマラソン

昨年7月、四国財務局長として赴任。「局長室の椅子に座っていたくない。時間の許す限り、いろんな方にお会いしたいですね」

半年余りを過ごして、香川はもっと国内外から人が集まってもいい場所だと感じている。「香川の皆さんには真面目でコツコツという気風があるように感じます。控えめな方が多いですが、もっと自慢していいと思います」

ドイツの地理学者・リヒトホーフェンがたたえた美しい瀬戸内海、瀬戸大橋の架橋を提唱した大久保諶之丞や咸臨丸に乗り組んだ塩飽の水夫など、日本だけでなく世界に誇れるものがあるという。「よそ者だから提案できることがあると思う。発信するお手伝いができれば。同じ店でもかけうどんや釜揚げうどんなどメニューによって全然違う。讃岐うどんも奥深いですね」(鎌田 佳子)

山岸 晃 | やまぎし あきら

1960年 埼玉県生まれ
1983年 慶應義塾大学法学部 卒業
    関東財務局理財部金融第二課 採用
1998年 日本貿易振興会ジェトロ・ロスアンゼルス・センター所員
2006年 財務省理財局国有財産業務課
    国有財産審理室長
2010年 関東財務局東京財務事務所長
2017年 四国財務局長

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