ずっと“キャプテン”
「しんどいことが多いですし、気も使います。100あっても楽しいのは1つくらいですよ。でも、『キャプテン』という言葉、けっこう好きなんですよね」
最も印象深いのは・・・
甲子園出場を義務付けられた伝統校で、100人を超える部員を率いた高校時代。そして大学時代は、高校時代から一転、創部7年という若いチームで、やはり約100人の部員を率いた。これまでのキャプテン人生で最も印象深いのはいつですか?すぐさま答えが返ってきた。「やはり社会人時代ですね」
「お前についていく」

午前8時から11時頃まで練習した後、営業マンとして走り回る日々。野球部員といえども、一般社員と同じノルマを課せられたそうだ。「〝お客さんを何より大切にする〟というのがオーナーの方針だったので、練習中もマネジャーが営業マンの携帯電話を何台も持って応対していました。『すみません。奥村は今、ノックを受けているんです・・・』って(笑)」
そんなある日、チームの先輩たちに突然呼び出され、こう告げられた。「あしたからキャプテンをやってくれ」。入部からわずか3年目のことだった。「最初は戸惑いました。これまでと違ってチームには年上の人もいるわけですから。でもその時、普段は鬼のように恐い先輩方が言ってくれたんです。『お前のチームやから好きなようにやれ。もし、おまえのやり方が間違ってると思っても、ついていってやるから』と。もう泣きそうになりましたね。一気に気持ちが楽になりました」
3年前に現役を退いた。約7年間務めた「佐川印刷軟式野球部キャプテン」とは・・・「かけがえのない財産ですね。野球のプレーの方より、人間として磨かせてもらいました」
高松支店の“キャプテン”として
赴任して1年が過ぎた人事異動の時期、部下にこう言われたそうだ。「支店長、まさか1年で代わったりしないですよね・・・」。本当にうれしかったと笑顔で話す奥村さん。長年培ってきたキャプテンシーが、確実に高松の地で発揮されつつある。
奥村 剛史 | おくむら つよし
- 略歴
- 1974年7月6日 京都府城陽市生まれ
1997年3月 高岡法科大学法学部 卒業
1997年4月 佐川印刷株式会社 入社
2010年4月 高松支店 支店長
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