期限があるからこそ、四国で過ごす時間を豊かなものにしたい

神戸製鋼所四国支店 支店長 青山 英利さん

Interview

2010.08.05

今年の7月11日、神戸製鋼所四国支店長の青山英利さんは、アルファあなぶきホール大ホールのステージに立っていた。今年50周年を迎えた香川二期会合唱団のメンバーとして・・・・・・。

歌う楽しさと、再び出合う

同団には昨年12月に入団したばかりだが、青山さんには大学時代には混声合唱団で4年間活動した実績がある。「私は中学では陸上部で主に砲丸投げを、高校に進学してからは柔道部で汗を流しました。大学に入学したら、スポーツもいいけれど、何か他のことをしたいなあと思っていたんです」。そんなある日、学内を歩いていた青山さんの耳に入ってきたのが混声合唱の歌声だった。「もともと音楽は好きだった。それに今までが陸上と柔道で女っ気がない世界だったし(笑)、グリークラブが大学では有名でしたが、混声合唱団に所属することにしました」。スポーツとは違う音楽・合唱の世界で、歌う楽しさや充実感を存分に味わった大学時代だった。

その後入社と同時に多忙となり、合唱と離れてしまっていた青山さんを再び合唱に向けさせたのは、やはり高松に単身赴任中で同合唱団に所属する団員だった。「あんた、合唱やってたやろと言われてね。なんで知っているのかなと思ったんですが」。学生時代に経験があっても、30年近いブランクがある。合唱団のレベルも高いし、ついていけるのか。練習で時間を拘束されるのも困るな、などといろいろ思案もしたが、入団して歌い始めてみると、そこは昔取った杵柄、歌うことの喜びはすぐに蘇った。

今では毎週の練習日が待ち遠しい。「夜7時から9時の練習では、すべてを忘れて腹の底から声を出す。ストレスの発散にもなるし、腹筋を使うことで健康にもいい。練習日は軽く食事を取ってから会場に向かいますが、2時間の練習を終えるとお腹はペコペコになっているんですよ(笑)」。合唱には多くの団員で一つの作品を作り上げる喜びもある。「今ではいいものを紹介してもらえたと思っているんですよ」

四国の海岸線はほとんど走破

四国内を巡る小さな旅も、青山さんの余暇には欠かせない。「四国を1冊でまとめている観光ガイドブックだったら、ほとんどをまわったんじゃないかな」。地域としても広さとしても、コンパクトにまとまっている四国だが、四つの県にはそれぞれの文化があり、特色がある。自然もまた美しい。「海岸線はほとんど通りましたね。紫雲出山から見る景色、大串半島からの瀬戸の海。また、徳島と高知の県境付近の竹ケ島のあたり、足摺や宿毛、竜串、そして宇和海が印象的です。見るだけでなく、シーカヤックをしたり、シュノーケルで泳いだりもしましたが、宇和海で見た海中の景色は美しかった。まさか四国であれほどの熱帯魚を見られるとは思いませんでしたね」

海だけでなく、最近では山にも興味が出てきた。四国支店着任後は石鎚山や寒風山などに挑戦した。「週末の山登りは、天気の週間予報を見て計画を立てます。当日は朝4時半くらいに起床し5時過ぎに出発、8時くらいから登り始める。6時間歩いたとしても午後2時くらいには下山して、近場の温泉でのんびり湯につかることができるんです。気持ちいいですよ」

単身赴任歴も長くなったが、快適に暮らす秘訣は生き生きと生活することにあると言う。「仕事でストレスは生じますが、それを発散することが大切なんです。私は山登りと合唱、旅とお酒で楽しんでいますよ」。忙しい毎日だからこそ、時間は有効に使いたい。「ぽこっと時間が空いたりしたら、これは自分のもんや!と思いますね。私は住みやすい高松での暮らし、四国の日々をかなり気に入っているんですが、いつまでもいられるわけではない。限られた時間だからこそ、四国をより知りたいと活動的になるんだと思います」

積極的に能動的に余暇を過ごす姿勢。このことが青山さんの生活全体によい影響を与えていることは間違いないようだ。

青山 英利 | あおやま ひでとし

略歴
1957年 6月 大阪市生まれ
1981年 3月 関西学院大学法学部 卒業
1981年 4月 株式会社神戸製鋼所 入社
      神戸本社管理部門配属
1983年 6月 東京本社にて鉄鋼の営業
2002年 6月 中国支店にて鉄鋼の営業
2004年 6月 大阪支社にて鉄鋼の営業
2008年 4月 四国支店長
写真
青山 英利 | あおやま ひでとし

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