
地域に活気を

「四国は素材が豊か。まずはその土地にある『いいもの』を調べます。食材であれば商品に、場所であれば観光スポットに、売れるものに仕上げて観光商品としてプロモーション。地域おこしの特効薬はありません。処方箋は各地で違いますね」と東矢英二代表取締役社長。
調査や企画のソフトと、建築といったハードとの両輪で運営し、さまざまな面から観光地のブランドづくりを行う。
宝を掘り起こす

※リノベーション 建物を大幅改修し、新たな付加価値を与えること
最初に手掛けたのは、愛媛県内子町の「蕎麦つみ草料理 下芳我(しもはが)邸」。140年前に建てられた豪商の屋敷「下芳我邸」の大黒柱や床材、土間を利用し、料理と歴史、情緒を堪能できる空間を創り上げた。高知県の「四万十の宿」は清流・四万十川と太平洋を望むロケーション。「自然回帰こそ本来のリゾート」という考えのもとに設計した。
東矢さんは、地元住民が当たり前に思って普段接しているものの中にこそお宝が眠っているという。「自然の素晴らしさ、食、地域の歴史・・・。四国には本物の素材が眠っています。それを生かすには、まず地元の人が気づき、そして生かすために動かなければ。『おらが地域を何とかせねば・・・』という気持ちがなければ人は動きません」
コンサルティングの前に現地を訪れ、具体的なイメージを持つ。あとは地元住民と信頼関係を築き、連携しながら企画を進める。「何とかしたい」という地元の熱い思いに応えて、最大限の努力を惜しまない。「単年度で終わるのはもったいない。産品開発のほか、勉強会を開いて地元の観光ガイド育成も行っています。それを数年続ければ本物が出来上がります」
ガイドの育成は、着地型旅行商品の仕組みづくりにつながる。利益が地元に還元されるシステムが構築できれば、お客さんにも地元の人にも喜んでもらえる。
感動体験で集客アップ
ホタルで有名な徳島県吉野川市美郷では「キレイのさと 美郷」をコンセプトに地域ブランドを構築。手掛けた食品の中には、山菜のイタドリを使ったジュースも。「『えっ』と驚くものを口にしておいしいと感じれば、感動的な体験に。また食べたい、また行きたいとなります。地元では普段から食べられている肉厚の特大シイタケも、外の人間からすれば感動ものです」。非日常を楽しむのが観光だ。
一大観光地へ
拠点は高松だが、下芳我邸など直接運営している店舗が四国各地をカバーする。「今後は四国内の観光地をネットワークでつなぎ、点を線に、さらに面へと広げていくことが目標。観光地をリンクさせ、多くの人に四国の魅力を知ってもらいたい」。地域で眠る「お宝」が光を取り戻せば、人もまちも輝く。
東矢 英二
ジェイアール四国アーキテクツ
- 住所
- 香川県高松市浜ノ町8-24
- 代表電話番号
- 087-811-0061
- 設立
- 2003年
- 社員数
- 93人
- 事業内容
- 宿泊施設運営・観光コンサルティング
- 沿革
- 2003年9月 四国旅客鉄道株式会社100%出資のJR四国グループ会社として設立
- 地図
- 確認日
- 2012.01.19
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