転勤15回で培った財産は人脈と信頼。「いいもの」を
コーディネートして、世の中に役立つものを創っていきたい
大地コーポレーション 代表取締役 平原 崇彦さん
2009.08.20
私にできることは・・・・・・
保険会社時代、法人部という部署で永く勤めた平原さんは、多くの企業経営者と知り合う機会を得た。「そのなかで感じていたのは、各地にはいい製品が数多く開発されて存在しますが、知られる機会に恵まれず埋もれてしまっているものもたくさんあるということなんです」。そんな製品を紹介したり、いい製品同士を結び付けて新たな商品を創ったりするなど、何かアシストできることがあるはずではないかと考えた。55歳で会社を起こす。「知人からは何をしてるんやと言われましたが」、平原さんには保険会社時代に築いた人脈と信頼が蓄積されていた。だからこその決断だった。
明石で開発された「超微粉末海苔」と讃岐の「うどん」をコラボ
健康ビジネス部門で自社開発商品第1号となったのが海苔入りのうどんだ。これは明石市の海苔加工会社(鍵庄)が開発した超微粉末海苔をさぬきうどんに練り込んだもので、栄養機能食品としての側面も持つ。
海苔はミネラルやビタミンが豊富な食品だが、それらは消化されずに体外に排出されることが多い。その原因は海苔の細胞の中の細胞壁の厚さによるものだ。海苔の細胞壁を細かく砕いた超微粉末なら消化吸収はアップする。しかしどうすれば食べやすくなるか。「練り物やタブレットにすれば、乳幼児や高齢者にも食べやすくなる。それならうどんはどうだろう。体にいい健康うどんがあってもいいではないか!」。
高松時代の人脈を活かし、さぬきうどんの製造・販売の(株)めりけんやとの共同開発がスタートした。昨年9月のことだ。
黒い色は、健康の色
次は超微粉末海苔の扱いだった。パウダー状の微粉末海苔は、直径約15 ミクロンで小麦粉よりも細かい。「海苔うどんの製造は、全体のラインを止めてでないとできないんです。作ったあとは機械を何度も何度も清掃して、ほかのうどんへの海苔の粒子の混入を防がなければなりませんでした」(めりけんや取締役相談役・諏訪輝生さん 談)。
賞味期限や品質の検査に半年をかけて、今年6月、半生「海苔入りさぬきうどん」はめりけんやの商品として世に出た。2食入り460円、限定1500食。「販売場所は限られていますが、高齢の方から特に好評をいただいています。海苔の香りもよく食べやすいと。ですが、まだまだ改良の余地はありますね」と平原さん。昨今、健康をイメージする色の一つに黒がある。海苔も黒。健康をうたうにはぴったりだ。「おいしくて健康になる黒いうどん。将来的には全国区の商品に育ってほしいですね」。
信頼関係があるからこそ
環境と健康に配慮した「いいもの」は世の中にまだまだたくさんある。多くの人に知ってほしい、もっと広く紹介したい・・・・・・。各地を飛び回る平原さんの日々はこれからも続く。
平原 崇彦
株式会社 大地コーポレーション
- 住所
- 大阪府大阪市中央区瓦町2-3-14 日宝瓦町ビル401
- 代表電話番号
- 06-4706-7477
- 設立
- 2008年
- 社員数
- 10人
- 事業内容
- 環境ビジネス、水資源ビジネス、健康ビジネス
- 沿革
- 2008年8月1日 会社設立
- 資本金
- 300万円
- 地図
- URL
- http://www.dai-chi-c.com
- 確認日
- 2009.08.20
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