
1854年の安政南海地震を伝える高知市の「浦戸稲荷神社石柱碑」を示す地図記号(中央左の丸印。丸印は加工)。
国土地理院のWeb地図「地理院地図」より
2万5千分1地形図は国土全域をカバーしている最も縮尺の大きい地図で、防災など様々な分野で活用されている。今回初めて掲載された自然災害伝承碑の記号は、過去に起きた津波、洪水、火山災害、土砂災害などの情報を伝える石碑やモニュメントを表す。「記念碑」の記号に碑文を示す縦線を加えたもので、大きさは記念碑の記号の約1.5倍。地図を通して、地域における自然災害への理解を深めるために今年作られた。
9月刊行の地形図に掲載されている自然災害伝承碑は全国で60基、四国では高知市内の6基。国土地理院のホームページから見られるWeb地図「地理院地図」には全国で278基、四国で32基が掲載されている。Web地図では、いつ災害が起きたかや碑文などモニュメントの詳細も見ることができる。
同院四国地方測量部の地理空間情報管理官・蒲田真理子さんは「昨夏の豪雨被害が、地形図に自然災害伝承碑を載せるきっかけになりました。これまでにどこでどんな災害が起きているのか、地域の皆さんにまず関心を持っていただけたら」と話す。今後も市町村に情報提供を呼びかけ、自然災害伝承碑の情報を定期的に更新していくという。
また、国土地理院は前身である「民部官庶務司戸籍地図掛(みんぶかんしょむつかさこせきちずかかり)」から数えて、今年で設立150年を迎えた。「近代測量150年」として、全国の道の駅でパネル展を開催しており、四国では20カ所の道の駅でパネル展を実施。道の駅ことなみ(まんのう町)では9月21日(土)~11月20日(水)、展示を予定している。
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