日本大学が9年連続首位 2019年全国社長の出身大学調査

東京商工リサーチ

Research

2019.11.21

2019年の全国社長の出身大学は、今年創立130周年を迎え、約118万人の卒業生を輩出する日本大学が調査開始から9年連続でトップを維持した。

社長数が上位100大学出身の企業の業績は、増収や増益など好業績は東京大学、京都大学、大阪大学など旧帝大を中心に、国立大学が上位を占めた。また、私立大学では金沢工業大学、千葉工業大学、大阪工業大学など、理工系大学が健闘している。

※本調査は、東京商工リサーチの企業データベース約379万社の代表者データ(個人企業を含む)から、公開された出身大学を抽出、集計した。同一人物が複数の企業で社長を務める場合、売上高の条件で1社に絞り込み、社長を兼務する重複企業を集計対象外とした。集計対象外企業は26万3,690社。出身大学が名称変更、統合している場合、現在の存続している大学名で集計した。本調査は2010年から9回目。

東京大 初のトップ10入り

出身大学トップの日本大学は卒業生が圧倒的に多く、唯一の2万人超えとなった。次いで、2位慶応義塾大学、3位早稲田大学と続く。出身社長数が1万人を上回ったのは、上位3校まで。以下、4位明治大学、5位中央大学、6位法政大学と、東京に本部を置く大規模私立大学が続く。関東以外では7位近畿大学、9位同志社大学の関西勢2校が入った。

社長数の上位9校まで順位の変動がなかったが、10位に東京大学(前回11位)が入った。国公立大学がトップ10に入ったのは、調査開始以来初めて。国公立大学で上位50に入ったのは、東京大学の他、21位京都大学、22位大阪大学、23位北海道大学、27位九州大学、29位東北大学など旧帝大を中心に、32位神戸大学、34位広島大学、42位千葉大学、43位名古屋大学、と10校がランクインした。10校のうち、5校が前年より順位を上げ、他の5校は同順位を維持して堅実さが目立った。

業績好調は国立大、理工系大

出身社長数の上位100校の社長が経営する企業の業績は、直近2期の売上高と当期利益を比較すると、増収は東京大学、増益では神奈川歯科大学、増収増益は九州歯科大学が、それぞれの社長率でトップだった。ただ、上位10校の社長率は僅差で、首位が突出していない点が共通している。各ランキングの上位10校は、国立大学、医科歯科系大学、理工系大学が占めている。東証1部上場などの大手企業は、伝統的に旧帝大の国立大学出身社長が多く、理工系社長の企業も手堅い経営が多いようだ。

※18年1月期以降を最新期決算とする企業のうち、2期連続して12カ月決算で売上高、当期利益が判明した企業を対象として算出した。

香川も日本大学

四国4県の社長数は、香川は日本大学、香川大学、徳島大学の順。愛媛のトップは松山大学、徳島は徳島大学、高知は日本大学だった。

東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長 立花 正伸

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