
出荷用の箱に並べられたナバナ
菜の花が春の花であるため、食べるナバナの旬も春と思われてしまいがちですが、それよりも、1月から2月にかけての晩冬の食卓に登場し、来るべき春を演出することで存在感を発揮します。
今年は冬期の平均気温が例年より2℃も高く、全体的に暖かい日が続いたため、それほど印象的に感じることはありませんでしたが、まだ寒さのきつい立春の時期に食卓に並ぶと、春の到来が遠くないことを五感で感じることができます。
あまり知られていませんが、香川県はナバナの大産地でもあるのです。ナバナの需要は晩冬から春にかけて集中するため、栽培地域は温暖なエリアに限定されますが、平成28年の調査では、徳島県、千葉県に次ぐ全国第3位の生産地であることが報告されています。軽量であるため容易に作業ができ、狭い面積でもそれなりの収量が上がるなどの特徴が注目され、県内では30年ほど前から栽培が本格化、全国に誇る大産地に成長してきました。
そして、ここまでの大産地であるため、大市場へ出荷するだけでなく、県内にもたくさんの量が流通しています。一般的には、春を演出するための添え物という位置づけのナバナですが、讃岐の食卓では早春の青菜という位置づけで、おかずのメイン食材として大量に消費されているのも生産地ならではの特徴ですね。

※データ出典:平成28年地域特産野菜生産状況調査(農林水産省)
野菜ソムリエ 上級プロ 末原 俊幸さん
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