必要なサイズを販売し、材料ロスを減らす

コマックス・コイルフラットバー コマックス

Topic

2020.05.08

コイル材にして多様なサイズをストック

コイル材にして多様なサイズをストック

建築資材や自動車部品などに使われる金属としては、主に鉄やステンレスが一般的だ。鉄は加工がしやすいが、さびやすいという難点がある。ステンレスは、強度がある上さびにくいが、その分価格は高くなる。「資材の長寿命化が求められる今、ステンレス材の価格を抑えるために開発したのが『コマックス・コイルフラットバー』(商標登録)です」と代表取締役・小松正敏さん。

フラットバーとは平らな鋼板のこと。この板を切る、曲げる、穴を開けるといった加工をして部品をつくっていくが、一般的なフラットバーは長さ4メートル、幅6メートルと決められた規格品しかない。そのため、必要なサイズで切り分けていくと、どうしても材料のロスが出てしまう。
太陽光パネル取付用架台(坂出市)

太陽光パネル取付用架台(坂出市)

そこで、さまざまな幅のステンレスの板を、トイレットペーパーのようにロール状に巻いた「コイル材」にすることで課題に対応。必要な幅のロールを選び、使う長さだけ切りながら加工していくため材料・時間のロスが減り、お客さんに部品を安く提供できるようになった。

鉄より硬いステンレスは扱いが難しく、コイル材にするために試行錯誤。それまで厚さ4ミリ以上のコイル材はなかったが、4~9ミリも開発しバリエーションを広げた。

レーザー切断で残ったステンレス材を自社の門扉に有効利用

レーザー切断で残ったステンレス材を自社の門扉に有効利用

また、一般的に切断・穴あけ・折り曲げといった加工は別の機械で工程を分けて行う。それを、一連の流れの中で完成させる技術を開発したため作業時間も短縮、オーダーから1日以内で受注に対応できるという。

製品は現在、建築資材をはじめ、造船、太陽光パネル用架台、河川の水門のほか、豚・牛舎の餌箱など、幅広い分野で活用されている。「今後は鉄やメッキ製品に代わる資材として、新たな需要が期待できる」と小松さんはいう。

株式会社 コマックス

住所
香川県坂出市番の州町18-4
設立
1979年
事業内容
ステンレス材&ステンレスコイル材加工、ステンレス材料販売、
乾式石張工法ファスナー、点字鋲、トランクルーム事業
確認日
2020.05.08

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