こんにゃくの健康機能を備えた、新たな植物性食品原料

ハイスキー食品工業株式会社

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2025.09.04

「こんにゃくでしあわせなミライをデザインする」を掲げるハイスキー食品工業。こんにゃくの機能性を生かす独自の加工食品「マンナンミール」シリーズを30年にわたって展開しており、取得した特許は国内外13件に上る。

100周年を迎えた2024年、ペースト状のこんにゃくを使った植物性ミルク「マンナンミルク」を発売した。すりつぶすのではなく、特許製法で微粒子状になるまで切断したもので、繊維を壊さないため「低カロリー・低脂質・低糖質」「保水性が高い」「熱に強い」といったこんにゃくの機能性を保持している。

同社のこんにゃく加工技術は、pHコントロールで独特のにおいやえぐみを除去する「脱アルカリ」、天然色素を使い溶出しない「着色技術」、さまざまな形・食感に加工できる「物性・形状表現」の大きく3つを特長とする。一般的なこんにゃくの賞味期限は約90日だが、マンナンミールは常温で180日~1年以上保存可能。県内の大学と連携した機能性研究で、血糖値やインスリン値の上昇を抑える効果があることもわかっている。

とはいえ、健康にいいとされる「1日100グラム」のこんにゃくを毎日食べるのはなかなか難しい。そこで同社は、磨砕こんにゃくと希少糖などを使った手軽な飲料「マンナンスムージー」を開発した経緯がある。その技術をベースに、代替ミルクに注目が高まっていることを受け、「牛乳の代わりに加工できる新しい食品原料」を目指してさらに粒子を細かくしたのがマンナンミルクだ。

23年に社長に就任した菱谷哲嗣さんは、市販中心のBtoCからBtoBへの転換を図っている。マンナンミルクも、こんにゃくの健康機能とともに、保水性が高くジューシーに仕上げられる・繊維感や弾力を表現できるといった食感面での特長を兼ね備えていることから、食品加工業への販路拡大を重視。動物に与えると腸閉そくのリスクがある通常のこんにゃくと違って、マンナンミルクはペットフードにも使えるため、ペット向け健康食品にも活用できると見込む。「日々の研究とマーケティングによる市場情報をヒントに、新しい用途を常に考え続けています。これからも機能性を兼ね備えたこんにゃくの可能性を追求したい」と意気込みを語った。

ハイスキー食品工業株式会社

住所
香川県木田郡三木町氷上219番地
代表電話番号
087-898-1125
事業内容
こんにゃく製造・加工・販売、チルド食品卸 他
地図
URL
https://www.haisky.co.jp/
確認日
2025.09.04

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