讃岐の香酸カンキツ

野菜ソムリエ上級プロ 末原 俊幸

column

2020.11.05

いろいろな香酸カンキツ (左上から時計回りにダイダイ、ユズ、ライム、レモン。中央はスダチ)

いろいろな香酸カンキツ
(左上から時計回りにダイダイ、ユズ、ライム、レモン。中央はスダチ)

立冬が近づき、鍋が美味しく感じる季節となってきました。鍋に欠かすことのできない食材として、酸味や香の強いカンキツ(香酸カンキツ)があります。香酸カンキツはとても地域性が強く、中には和歌山県山北村のジャバラ、広島県のレモン、大分県のカボス、沖縄県のシークワーサーなど、地域を代表する品目があり、品目名を聞くだけで、その地域名が連想できるほどのイメージが出来上がっています。

近県では、徳島県のスダチや高知県のユズがあるのですが、では香川県を代表する香酸カンキツは何なのでしょうか? 生産量としてはレモンですが、食文化に根差した品目という視点では、ダイダイなのではないかと感じています。一般的にダイダイは、鏡餅やしめ縄に使われるという印象が強いのですが、香酸カンキツとしても、非常に高いポテンシャルを秘めています。

ユズやスダチと比較すると、酸味も柔らかく優しい味なのですが、果実が大きいため、他の香酸カンキツと比較にならないくらいたくさんの果汁を得ることができます。てっぱいやワケギ和えなどで酢の代用とすることもできますし、ダイダイ果汁としょうゆを1:1で合わせるだけで、鍋用のポン酢を作ることができます。この冬は、ぜひダイダイに挑戦してみてください。

野菜ソムリエ 上級プロ 末原 俊幸さん

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