経験が個性を育み、挑戦する人になれる

将来展望型学習塾HOP 代表 大沼宏和さん

Interview

2021.07.01

HOP(高松市)は、小学生、中学生、高校生、既卒生を対象とした学習塾。料金は月額定額制で、月に何度でも授業を受けられる。代表の大沼宏和さん(39)は、学校卒業後の人生を見据えた指導をしたいと考え「将来展望型学習塾」と付けた。「HOP」には「ホップ、ステップ、ジャンプ」から、受講生が第一歩を踏み出せるようにとの思いを込めた。

小学生向けコースは「算数・国語・思考力・デザイン」と、一般的な学習塾とは異なる授業がある。大沼さんは「家や学校では体験できないことに挑戦してほしい」といい、自分の名刺を作ったり、「ヘンテコな家」の設計図を描いたり。藍染め作品やこんにゃくを作ってみたりもした。
講義の様子

講義の様子

大沼さんは青森県生まれで、父の転勤に伴い、幼少期を九州や四国で過ごした。高松高校を卒業後、神戸大学に進学。工学部で情報知能工学を学んだ。在学中、アルバイトでホテルのベルボーイと学習塾の講師をしていた。次第に「プログラミングを仕事にするより、接客業の方が向いているのでは」と感じるようになったという。

大学院修了時に、大手企業のシステムエンジニアとして就職が内定していたが、香川県内の予備校に入社。数学の講師として働くことに決めた。「最初から『これになりたい』というものが決まっていたわけではなく、いろんなことを経験していくうちに分かってきました。『何をしたらいいか分からない』という子どもは多いはず。勉強だけでなく、いろんな道を教えられる存在になれたら」

2016年2月、将来展望型学習塾HOPを設立。「子どもたちには理系・文系の垣根なく学んでいろんな経験をし、タフに人生を歩んでほしいですね」。現在、講師5人で、小学生から高校生まで60人を指導。子どもたちが前向きに挑戦し、自らチャンスをつかめるように支援する。
こんにゃくづくりにも挑戦

こんにゃくづくりにも挑戦

大沼さん自身も挑戦を続ける。公益財団法人日本数学検定協会が実施する「ビジネス数学」という学習・教育活動がある。学校で学んだ数学をビジネスの現場で生かす考え方・使い方を身に付けるもので、検定も実施されている。グラフから特定の製品が企業の売上高に占める割合を計算したり、表から気温と商品の関係を読み解いたりする。大沼さんはその指導者「ビジネス数学インストラクター」の資格を取得した。

今年1月から、子どもから大人までプログラミングを学べるスクール「エンジニアファクトリー(高松市)」の代表も務める。6月からは毎週木曜日に、HOPの別館を一般に無料開放。「仕事や読書などに使ってほしい。子育てに関する相談もOKです。HOPが子どもから大人までの居場所、『サード・プレイス』になったらうれしい」。知識を覚えるだけではなく、生かすための勉強を楽しんでほしいと考えている。

鎌田 佳子

大沼 宏和|おおぬま ひろかず

略歴
1982年 青森県生まれ
2001年 高松高校 卒業
2005年 神戸大学工学部 卒業
2007年 神戸大学大学院自然科学研究科 修了
香川県の予備校勤務を経て
2016年 HOP 設立
写真
大沼 宏和|おおぬま ひろかず

将来展望型学習塾HOP

住所
香川県高松市太田上町1060‐11 太田第一ビル
代表電話番号
087・880・4159
地図
URL
https://www.hopforhope.info
確認日
2021.07.01

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