地元企業の授業が、高校生の将来を考えるきっかけに

大手前高松高校

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2021.12.02

11月19日、香川県内の企業5社が大手前高松高校で授業を行った。企業から提示された課題に対する解決策を、生徒が検討し具体的なアクションプランにまとめるというもの。参加したのは、ゴーフィールド、コープかがわ、百十四銀行、穴吹エンタープライズ、穴吹興産。各企業の担当者はそれぞれの教室に分かれて、少子高齢化やコロナ禍による利用者の減少、ブランディングの難しさなどを話した。

百十四銀行の授業を受けた同校の善生桜子さんは「観光や婚活などいろんな事業をしていることを初めて知りました。新型コロナの影響を受けた観光産業を盛り上げるための取り組みを聞いて、高校生である私たちも何かできたらと思いました。探究学習をきっかけに、自分の将来についても考えるようになりました。企業の方から仕事について教えてもらうのはとても良い経験になっています」と話す。

「このプログラムをきっかけに、生徒には『こうなりたい』という具体的なイメージを持って、そのためにはどんな勉強が必要か、逆算して考えてほしい。生徒だけでなく教員にとっても、地域や地元企業のことを知る良いきっかけになっています。生徒の新たな一面を知れたという教員もいますね」と、同校の教育企画部主任である合田意(のぞみ)さん。

今回の授業は探究学習プログラム「プロジェクトToBe」によるもので、プロジェクトはあなぶきグループと大手前高松高校の教員・生徒などで開発した。授業を受けるのは1年生280人で、10月15日から来年2月までに12回実施する。11月19日は5回目の授業で、生徒らは今後、企業の課題を分析、具体的な事業やアクションプランに落とし込んでいく。企業は、生徒のアイデアを実現するために必要なことなどをフィードバック。生徒はさらに気が付いたことを発表したり、自分のキャリアを考えたりする。

プログラムの開発から携わる穴吹興産の荒木優衣さんは「参加企業には若手社員に来ていただくようお願いしています。会社や自分の仕事を振り返ることで新たな気づきやモチベーションアップにもつながれば。また、今回の探究学習で高校生から生まれたアイデアが、企業の事業として形になればうれしいですね」と話している。

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