四国の食資源は 可能性に満ちている

ホシザキ四国株式会社 代表取締役社長 青木 浩さん

Interview

2022.06.02

宮城工業高等専門学校の電気工学科を卒業し、東北星崎株式会社(当時)に入社したのは1980年。技術サービス職として東北6県全域をあまねく駆け回った。もともとは人見知りで人と話すのが苦手だったが、技術部門の課長として忙しく過ごしていたある日、「明日から営業本部へ」と突然の辞令を受ける。当時業績不振が続いていたホシザキ東北で、本格的に立て直しをはかる中核としての抜擢だ。「本当にびっくりしましたよ。でも、やるからには成果をあげようと腹をくくりました」

東北での業績改善に成功! 首都圏での経験は人生の糧に

お客さまのニーズに応えるには、営業と技術サービスの密な連携が不可欠だ。技術出身の営業統括として、技術部門のメンバーが一丸となって応援してくれたことは、青木さんにとって大きな力となった。ホシザキ東北で業績改善の明るい兆しが見えたのは、最大マーケットである自治体向けの営業活動が実を結んだこと。それまでまったく進出していなかったため、自ら行政窓口に足を運んで、名刺交換からスタート。「渡した名刺の枚数で決まる、とよく言われました。少しずつ情報をもらえるようになって、入札にも参加して、培ったノウハウを部下に伝えて…。約2年かかって成果が見えた時は涙が出たものです」。この成功体験は、正しいと思ったことを継続して貫けば結果は出る、という確信につながった。

2003年、ホシザキ東北の取締役営業統括部長に就任。ホシザキ東北の業績はそこから順調に推移した。2010年、ホシザキ湘南に異動が決まり、取締役統括部長として営業・技術サービス・管理部門を束ねる立場に。競合他社が多く厳しいながらも、巨大なマーケットにチャンスがあふれているのが大都市の環境。ここでも営業と技術サービスの密な連携を徹底し、スピード感のある首都圏で7年を過ごした。「さまざまな人との出会いを通じた学びは、人生の糧となりました。ホシザキ湘南では業績成長と合わせて働く環境整備などの風土改革に力を注ぎ、徐々に成果が表れました。首都圏でのマネジメントは、かけがえのない経験です」

持続的な成長に向けて 四国をさらに輝かせたい

2017年12月にホシザキ四国常務取締役、19年7月に同代表取締役に就任。ホシザキ湘南でも注力した風土改革を四国でもまず重点的に取り組んだ。子育てサポート企業として厚生労働省が認定する『プラチナくるみん』も取得。「ワークライフバランスの充実に向けた有給休暇取得や男性育休取得推進などが評価されたと感じて、大きな喜びとなりました」。

新型コロナが食にかかわる生活スタイルを大きく変える中でも、「非常に大変な状況ですが、食に携わる企業としてお客さまに寄り添い課題解決型の提案にこだわりました。飲食店のテイクアウトや通販など、コロナ禍でもお客さまの多様なチャレンジをサポートできる企業でありたい」と強調する。「四国の食資源は大きな魅力です。食を通じて四国の魅力をさらに輝かせたい。今後持続的な成長を目指していく上でも、食資源を生かし豊かな食文化構築をお手伝いするのが、私たちの役目ではないでしょうか」

戸塚 愛野

青木 浩 | あおき ひろし

略歴
1980年 東北星崎株式会社(現・ホシザキ東北株式会社)入社
2003年 同取締役営業統括部長
2010年 ホシザキ湘南株式会社 取締役統括部長
2017年 ホシザキ四国株式会社 常務取締役
2019年 同代表取締役社長

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