◇調査結果のポイント◇
・11月の売上高「コロナ禍前に達せず」は大企業33.3%、中小企業50.0%
・私的整理を活用した事業再構築、中小企業の8.1%が「検討」を視野
Q.新型コロナウイルスの発生は、企業活動に影響を及ぼしていますか?(択一回答)
最多は、「影響が継続している」で69.6%(46社中、32社)だった。前回調査(10月)の73.2%から、3.6ポイント改善した。また、「影響が出たがすでに収束した」は13.0%(6社)だった。
規模別では、「影響が継続している」は大企業が50.0%(4中、2社)なのに対し、中小企業は71.4%(42社中、30社)だった。前回はそれぞれ33.3%、75.5%で、中小企業は4.1ポイント改善したが、大企業は16.7ポイント悪化した。

Q. 貴社の2022年11月の売上高は、コロナ禍前の3年前(2019年)11月を「100」とすると、どの程度でしたか?
「100以上」は51.5%(17社)で、48.5%が減収だった。規模別では、大企業の33.3%(3社中、1社)、中小企業の50.0%(30社中、15社)が減収だった。前回はそれぞれ0.0%、57.1%で、大企業は33.3ポイント悪化したが、中小企業は7.1ポイント改善した。
Q. 貴社は、中小企業活性化協議会(旧・再生支援協議会)や事業再生ADRなどの私的整理手続きを活用して、収益性の向上のための新分野展開(新商品の開発など)や業態転換(商品の生産の効率化や費用の低減)などの事業再構築を検討する可能性はありますか?(択一回答)
「ある」は7.5%(40社中、3社)だった。規模別では、大企業で「ある」と答えた企業はなく、中小企業では8.1%(37社中、3社)だった。
22年3月に「事業再生ガイドライン」が公表され、「私的整理の法制化」が議論されており、私的整理(再建型、廃業型)に注目が集まる。
こうした状況下で、私的整理手続きを活用した事業再構築を検討する可能性のある企業は7.5%に及ぶことが分かった。全て中小企業であった。
ただ、私的整理は基本的に金融債務(※一部例外有り)のみを対象とし、非公開を原則とするため、商取引上の債権者は事業再生がどの程度まで進んでいるか分かりにくい。過去の私的整理では、取引を継続したくても情報不足で与信枠の設定や維持に取引先が苦慮するケースも散見された。正確な情報が開示されないまま、レピュテーションリスクが広まり、従来よりも不利な取引条件を求められたり、与信枠が縮小されると事業毀損にも繋がりかねない。
コロナ禍の出口戦略の大きな課題でもある私的整理は、その利点とともに取引先への誠実な対応が欠落することのマイナス面も忘れてはいけない。
※前回(第24回)調査は、2022年10月25日公表(調査期間:22年10月3日~12日)。
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満や個人企業等を中小企業と定義した。
東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長 有馬 知樹
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