坂出の街を元気にしたい!

坂出ビジネスサポートセンター センター長 森 修さん

Interview

2024.01.04

実家は飲食店。高校卒業後は県外へ出て、実力主義をうたう求人に惹かれ、当時成長目覚ましかったコンビニ業界に飛び込んだ。エリア統括責任者として店舗開発や体制改革に奔走、業界初のコラボ提案など新しいアイデアを次々と打ち出して、「コンビニ業務はすべて網羅した」というほど幅広い経験を積んだのち独立。コンサルティング事業を運営するかたわら、昨年10月からは四国初の「Bizモデル」拠点である坂出ビジネスサポートセンター(サカビズ)のセンター長を務める。

徹底した能力主義の下で自身の知見を生かす

サカビズは2021年開設、全国20カ所の「Bizモデル」拠点の一つで、地域の経営者たちが抱える事業の困りごとに対してビジネスパートナーとして無料でサポートを行う。森さんは前任者の退任に伴う公募に応募し、約200人の中から2代目センター長に選ばれた。Bizモデルは「センター長には全国から優秀な人材を募る」方針で、各センター長は徹底した能力主義の下で自身のキャリアを生かし個性を打ち出している。地元出身者が長を務めるのは森さんが2例目。「市の機関ではありますが、センター長として地域に成果をもたらしているか年2回の厳しい査定がある点は、民間企業に近い成果主義といえます。私はもともとBizモデルを唱える小出宗昭さんの理念に共感し、コンサルタントの理想の在り方だと思っていましたから、憧れの人の弟子となるチャンスをいただきました」

現在は森さんを含む常駐スタッフが2人、ブランディングや広告・動画処理など各分野の専門家が必要に応じて対応する体制だ。具体的な実務にまでは踏み込まないが、経験豊富なスタッフによる専門性の高いアドバイスを強みとする。「首都圏でもトップレベルのスキルを持つスタッフを含む人材が揃い、全国各地のBizモデル拠点のネットワークも活用しながら、地域を元気にしていく拠点です」

1回1時間を限度に何度でも利用でき、坂出市周辺の事業者をメインに1日5人ペースで対応。相談内容は店舗の顧客獲得から創業、商品開発から新規事業まで、相談者の強みを見つけ出し、お金を使わず知恵で成功に導けるよう対応する。「どんな業界にも共通していえるのは、最終的に買ってくれるお客さまがいて、そこにどうアピールするかが重要だということ。基本的にお断りせず、個人やお店の個性を最も発揮できる方向を一緒に模索していきます」。現在、相談者の約90%がリピーターとなっているという。

坂出の事業者を支援

森さんにとってサカビズは、相談者の強みを生かしてトレンドを生み出しリードしていく開発・発信力、多業種とのコラボ力など約20年のコンビニ業界経験で育んだノウハウをフルに生かせる環境。自身のコンサル事業は県外の事業者のみを対象として住み分け、サカビズでは「坂出市で頑張る事業者を成功に導く」のが森さんのビジョンだ。「日本経済を復活させる鍵は中小企業。高校時代を過ごした坂出に戻った時、まちに以前ほど活気がなくなっていてショックを受けたことを覚えています。もう一度活力を取り戻し、坂出を元気にするお手伝いができれば」と意気込む。

戸塚 愛野

森 修 | もり おさむ

略歴
1973年 綾川町生まれ
1991年 坂出第一高等学校 卒業
1997年 株式会社ポプラ 入社
2007年 英国国立ウェールズ大学院 経営修士号取得
2010年 株式会社ポプラ エリア統括責任者
2018年 つながるネット株式会社 代表取締役
2022年 NPO法人ペアレントメンター 監事
2023年 坂出ビジネスサポートセンター センター長

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