期待を超える“安全・安心”を提供したい

ALSOK(アルソック)香川支社長 松尾 晶さん

Interview

2019.05.16

ALSOKのマークをハンドサインで

ALSOKのマークをハンドサインで

ALSOK(綜合警備保障)の主力サービスである機械警備は、契約先の家庭や企業、店舗に設置したセンサーからの信号を瞬時に分析し、異常時には最寄りのガードマンが迅速に駆けつけ対処する。この出動の99%は、利用者の誤操作や小動物をセンサーが感知したなど、大事に至らないケースだという。「毎回空振りでもいいから残り1%のために1秒でも早く――という先輩たちの姿を見て、刺激を受けました」

入社後は東京で新宿歌舞伎町を担当し、セキュリティの現場経験を積んだ。その後、現場の隊員たちをまとめる隊長を経て、顧客へ新商品等を提案する営業部門、災害対策や隊員のスキル向上などを考える企画部門にも配属された。「ガードマンは無人の企業の中や銀行のバックヤードなど普通は入れない場所にも入る。信頼されているからだと思うとやりがいを感じました。それに私は中途採用ですが、社内の昇任試験をクリアすれば採用や学歴に関係なく昇任できるのも励みになりました」

営業先では「お客さんの期待を超えること」を心掛けているという。セキュリティを入れたいといわれてただシステムを販売するのではなく、なぜそう思ったのか、どこに不安を感じているのかじっくり話を聞き「こういう方法もある」と提案する。「お客さんから『さすが』と言われるとやっぱり嬉しいですね」

貯水率が気になる

バイクで八十八カ所へ

バイクで八十八カ所へ

赤坂にある東京の本社では、災害時の危機管理の一環として公共交通機関がすべて止まった場合を想定し、会社まで徒歩で通勤する参集訓練が年1回行われる。「4時間で行けるところまで歩くんですが、20キロ離れた自宅から勤務先まで行くのがやっとで」。それをきっかけに、マラソンを始めた。「しばらく走っていませんが、自然豊かな香川でマラソンを再開したい」

地方赴任は香川が初めてだという。部下とのコミュニケーションや、どうやってモチベーションを上げるか悩むこともある。一方で、部下と一緒に趣味のバイクでツーリングしたり釣りに連れて行ってもらったりしながら、香川での生活にもなじんできた。

「最初不思議だったのは、新聞やHPに早明浦ダムの貯水率が掲載されていて地元の人がそれを気にしていたこと。でも今では貯水率が減ってくるとドキドキします」。バイクで早明浦ダムや八十八カ所にも行きたいという。

地域の課題解決のために

香川支社が警備品質全国1位になった時の本社での表彰式(2018年)

香川支社が警備品質全国1位になった時の本社での表彰式(2018年)

今、ALSOKでは「安全・安心」をキーワードに防犯以外の事業にも力を入れている。例えば、増加する空き家の巡回や換気・通水サービス、災害対策、高齢者の見守り、有害鳥獣対策、QRコード決済サービスの提供など。「地域によって課題は違うので、支社ごとに新たな事業を始める。それが軌道に乗れば全国で――という『スモールスタート』の事例も増えています」

香川では、全国に先駆けて進んでいる人口減少と高齢化に対して何かできないかと考えている。「一人暮らしの高齢者に安心してもらえるサービス。あと、ため池が多いので災害時に備えて監視する、土砂災害が発生しそうになった時にアナウンスするサービスも。自治体とも連携しながら期待を超える安全・安心を提案したいと思います」

松尾 晶 | まつお あきら

略歴
1973年 埼玉県生まれ
1992年 埼玉県立越ヶ谷高校 卒業
1995年 綜合警備保障株式会社 入社
    新宿支社
2009年 城西支社業務課長
2010年 営業担当課長
2012年 セキュリティサービス第一部課長代理
2015年 同 課長
2017年 香川支社長

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