良い職場環境と教育体制で
人材の定着につなげる

三祥

Cha✕Cha

2025.09.15

左:製造一課第1G 金黒 仁さん(藤井学園寒川高校出身) 右:製造二課第1G 金黒 陽介さん

左:製造一課第1G 金黒 仁さん(藤井学園寒川高校出身)
右:製造二課第1G 金黒 陽介さん

人材確保が難しいといわれる製造業において、働きやすい環境づくりや、やりがいを感じられる教育体制を整えることは、社員の確保とモチベーションアップにもつながる。三祥では現在、労働時間の短縮と生産性アップ、職場環境改善、福利厚生など様々なテーマに取り組む。その中でも特に注力しているのが教育体制だ。

建設用クレーンの部品の製造、各種金属の溶接・加工を行うため、溶接技能者や重量物を吊り上げる玉掛の資格、フォークリフトの資格など、配属された部署によってさまざまな技術や資格が必要になる。技術は「見て覚える」から、より確実に技術を伝承できるよう「教わって学ぶ」時代へ。熟練社員から後輩への細やかな教育体制を整え、能力や意欲に応じて積極的に資格取得のチャンスを与えるなど、優秀な人材の育成と定着につなげている。社員にとっても、身に付けた技術や資格は大きな財産となる。

様々な面から改革を進める同社が目指すのは「自分の身内を入れたいと思える会社」。実際、今年4月にはその初事例が誕生した。社員の金黒陽介さんの仕事にあこがれて、息子の金黒仁さんが入社。仁さんは現在、父の陽介さんが溶接加工する前段階の、材料を加工をする部署で働いているが「将来的には溶接技能者の資格を取って溶接にも関わりたい」と意気込む。

業務について、どのように考えていますか。

仁 小さいころから、父親の仕事の話を聞いていて、溶接加工に興味を持ったのが入社のきっかけです。性格的にもデスクワークや営業職より、ものづくりの仕事が合っていると思ったので、高校3年の時には製造業に絞って何社かを職場見学しました。その中で、レーザーなどの大型機械が並ぶ三祥の工場を見て、ここでキャリアを重ねたいと思いました。

現在は、部品を精密に加工する業務を行っていますが、ものづくりに関われている実感があります。

陽介 息子が同じ会社に入りたいと言ってくれたことは率直に嬉しいですね。私は、彼が加工した材料を溶接加工する部署で働いていますが、正確な製品になるがどうかは息子の仕事にかかっています(笑)。この仕事は扱う素材はハードで、大きいものも多いのですが細かい作業も多く、0.1ミリ単位で調整が必要な場合もあるので、集中して頑張ってもらいたいです。

会社の魅力は。

陽介 入社して二十数年になりますが、会社のサポートで数多くの資格を取らせてもらえたり、機械のオペレータ―技術を学べたりと、私自身も仕事を通して成長できたと感じています。
また、会社も時代の流れに合わせて柔軟に変化してきたように思います。残業時間の削減や手厚い教育サポート体制など、入社当時に比べて今の方が働きやすくなったと感じています。

今後に向けて。

陽介 息子が初任給で同居する祖母にお小遣いを渡していたのを見て、人間的にも成長を感じました。先輩が丁寧に教えてくれる職場なので、真っすぐで素直な性格のままみんなに可愛がられながら様々なことを吸収してほしいです。経験を重ねて、いつかは自分の技術を越えてもらいたいと思います。
入社した感想や今後の目標を教えてください。

仁 仕事は部署の直属の上司が丁寧に教えてくれるのでわかりやいです。学ぶことはたくさんありますが、特に最初は安全面や工場内のルールなどをしっかりと覚えて、事故のないよう注意していきたい。現在は重量物を持ちあげるのに不可欠な玉掛けの資格を取得しましたが、将来は溶接技術者やフォークリフト、天井クレーンなどの資格取得を目指しています。

◆キーワード


溶接技能者

鋼構造物の製造において、溶接作業に従事する技能者の資格。JISやWESなど一定の国内規格に基づいて溶接作業の技量について評価試験を行い、資格として格付け、認証を行っている。仕様書などで要求される溶接の品質を確保できることの証明として、製造者はこの資格を活用するなど、広く認知されている。資格の種類は、手溶接(アーク溶接等)、ステンレス鋼溶接などいくつか種類がある。

株式会社三祥

住所
香川県高松市三谷町3529-8
代表電話番号
087-888-5781
設立
1968年1月
社員数
98名
事業内容
建設用油圧式クレーン部品等の製造、各種溶接、機械加工、板金加工等
地図
URL
http://sansho-kagawa.co.jp/index.html
確認日
2024.01.18

記事一覧

おすすめ記事

メールマガジン登録
債務整理のとびら 離婚のカタチ 交通事故の羅針盤 メールマガジン登録
ビジネス香川Facebookページ