真剣に向き合えば伝わる
稲永さんが初めて担当した建設会社は「アンチ三菱」だったという。先輩社員から担当を引き継いだ時は、なぜ営業活動しなければいけないのかと思ったこともある。だが、あることに気づいてからは営業が楽しくなった。「もともと売れていないためゼロからのスタート。一台でも売れればプラスになる。失うものはないんですよね」
顔を覚えてもらおうと、1日に3回通った。見積書はFAXで送らず、必ず担当者に手渡した。すると、通い始めて半年経つ頃には契約を結ぶことができた。担当替えがあるまで、3年間毎日通い続けた。「営業にテクニックはなく、地道に愚直なまでにやることが王道。小手先の技術に走ると相手にも分かりますから。真剣にお客様と向き合っていれば分かってくれる。伝わらなければ、伝わるように努力するまで。営業は自分次第で結果が出ます」
この経験と、新人の頃に教育担当者から言われたことが、稲永さんの基礎となっている。人から言われたまま行動するのではなく、どうすればいいか自分で考えること。それと相手を思いやること。「二つのことを守って仕事を進めなさいと言われました。これは、いろんな機会に後輩たちにも話しています」
動けば広がる世界
自分の子どもが小学生だった時に、PTAのソフトボール大会に出た。それをきっかけに東京の自宅がある地域のソフトボールチームに入った。今も都合が付けば練習に参加している。
これから挑戦してみたいのはジョギングと盆栽。子どもの頃から足に自信があり、久しぶりに走ってみたくなった。高松に来てから松盆栽を一鉢買い、自宅で手入れしている。「盆栽の育て方を勉強してもう少し鉢を増やしてみたい。動と静の趣味を楽しみたいですね」
グループで連携を
「三菱電機単独で全てできるわけではありません。グループ会社との連携・連動を大切にしていきたい。皆が持っている製品・技術などをうまくミックスさせて、お客様に価値を提供する。四国という地域にも貢献できる会社でありたい」
稲永 幸雄 | いねなが ゆきお
- 略歴
- 1961年10月 福岡県生まれ
1985年 3月 早稲田大学法学部 卒業
1985年 4月 三菱電機株式会社 入社
2001年10月 ビル事業部 昇降機第二部 第二課長
2005年10月 同部 ビルシステム第二部 第二課長
2006年12月 関西支社 ビルシステム部 営業第二課長
2007年10月 同社 ビルシステム部 次長
2009年 4月 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 出向
2011年 4月 九州支社 ビルシステム部長
2014年 4月 関西支社 ビルシステム部長
2015年10月 四国支社長
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