バレーボール、落語、スイーツ…多趣味に楽しむ

住宅金融支援機構 四国支店長 須藤 洋さん

Interview

2015.09.03

中学時代はバレーボールに打ち込み、高校では落語研究会に所属。現在は休日にスイーツを食べ歩くという多趣味だ。183センチの長身で、バレーボール部での活躍が容易に想像出来るが、「当時は背が低く、ポジションはセッターでした。社内のバレーボール大会でアタッカーとして期待されるので、こっそり練習していました」と笑う。

寄席に通ってネタ覚え

高校で「落研」に入ったのは、先輩たちが上演する上方落語を聞いて興味を持ったため。ネタを覚えるには、実際に見て聞いて、書き起こす方法しかなかった。桂枝雀さんなど当時人気の落語家の寄席をよく見に行った。「桂雀三郎さん演じる"黄金の大黒"など、昔の長屋の和気あいあいとした雰囲気が伝わってくるようなネタが好きですね」

須藤さん自身が初めて高座に上がったのは、「狸賽(たぬさい)」という、ばくち打ちがタヌキをサイコロに化けさせて一もうけしようとする話。学校の文化祭の他、福祉施設を訪れてネタを披露していた。「狸伝説の多い四国との縁を感じますね。私の父が高知、母が香川で、二人とも四国出身なんですよ」

甘党で、今はもっぱら洋菓子店などスイーツ巡りを楽しむ。単身赴任のため一人でケーキを食べていると、ガイドブックなどの調査員だと勘違いされることもあるそうだ。近畿支店勤務の時は「ロールケーキ四天王」と言われる店を巡り、カフェ文化が発達しスイーツの店が多い名古屋でもよく出掛けた。香川の有名店は既にリサーチ済みだ。「和三盆、希少糖など香川ならではのお菓子を味わいたいですね」

勇気を持って一歩踏み出す

旧住宅金融公庫に入った頃は「マイホームの夢実現をサポートすること」に興味を持ったが、働くうちにそのアフターサービスが大事なのだと気付かされた。「金融機関は融資するばかりでなく、融資後のお付き合いが長くなります。無理のない資金計画・返済計画を立ててもらい、お客様の要望にしっかり応えていくことが大切です」。10年ほど前にサーティファイドファイナンシャルプランナーの資格を取得した。債権管理の部門に長く携わり、自然災害で被災した人への住宅ローンの返済相談にも対応してきた。

自分に言い聞かせているのは「義を見てせざるは勇無きなり」という論語の言葉だ。本来こうあるべきだと思ったら、勇気を出して一歩踏み出すことを心掛けている。「お客様が家を手放さなければならなくなった時、こちらもつらい。けれど、後々良かったと言っていただけることもあります。ほっとする瞬間ですね」

四国は他地域と比べて「フラット35」の利用率がやや低め。「フラット35を通じて、耐震性や省エネ性など質の高い住宅ストックの形成と地域の活性化に貢献したい。都市部から地方への"住み替え"の支援などもぜひ。お遍路しながら甘いものも食べて、インプットした地域の情報を仕事に生かしたいですね」

須藤 洋 | すどう ひろし

略歴
1964年3月 兵庫県宝塚市生まれ
1987年3月 神戸大学経済学部 卒業
1987年4月 住宅金融公庫 入庫
2003年4月 中国支店債権管理課長
2007年4月 独立行政法人住宅金融支援機構
      近畿支店債権管理グループ長
2010年7月 債権管理部債権管理企画グループ長
2013年4月 東海支店営業推進部門長
2015年3月 四国支店長

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