ウィンドサーフィン 仕事に通じる波乗り

大和ハウス工業香川支店 環境エネルギー営業所長 飯山 学さん

Interview

2012.09.20

風が吹き、波が起これば心が騒ぐ。ウィンドサーフィン歴25年、四国では有名なウィンドサーファーだ。「大きな波に乗ろうと思うなら、すぐ目の前の波だけ見ていたらダメ。遠く沖合の大きな波を見ないと波に乗れなくなる。どこか仕事の進め方に似ていませんか」

目先の波にとらわれぬ

支店の中で環境エネルギー営業所だけは四国全域が対象で、同社が進める「省エネ」「創エネ」「蓄エネ」の最前線に立つ。省エネはLEDのほか反射板を使い照度を落とさずに2灯を1灯にする工事。創エネは太陽光と風力発電。蓄エネは同社やシャープなどが出資するベンチャー企業エリーパワーが開発した大容量のリチウムイオン電池の販売と施工。法人相手の部門である。

年間降雨量が少なく晴天の日が多い「四国とくに瀬戸内海側は太陽光パネルの大市場なのです」。売電単価がキロワット40円に決まり、設備を導入した企業は取得価格で一括償却できる税制優遇措置があり、企業イメージのアップにもなるため少しでも儲かっている企業は太陽光パネルの導入を急ぎ、〝太陽光バブル〟とでもいえそうな状況とか。

問題は、太陽光パネル設置が一巡したときだ。「今はブームだから、各社の競争も激しく、活発な市場ですが、必ず静かになるときが来ます。そのとき何を環境商品として売り込んでいくか。営業マンとしての腕前が問われます」。そのとき何を? にっこりして、黙った。目先の波にとらわれず、はるか沖合の大きな波を見つめるウィンドサーフィンの極意にヒントを得て「次の何か」は見つけているようだ。

ウィンドサーフィンを始めたのは大学時代、20歳だった。琵琶湖で鍛え、静岡県・御前崎に強い風と大きな波を求め遠征した。香川支店に配属され高松へ。高松で15年。その後、1年間だけ奈良に勤務したときにも御前崎の波と風を楽しんだ。今は、徳島県を流れる四国三郎吉野川と清流四国一の那賀川。どちらも西日本ではウィンドサーフィンの聖地。仲間は四国はもちろん岡山、兵庫、大阪からやってくる。ほとんど顔見知り、ネットを通じ、気象情報を交換する。

体に感じる「G」大好き

ウェーブ派とスラローム派に分かれるが、最高時速50~60キロになる水面上の走りをひたすら追いかけるスラローム派ではなく、ウェーブ派。波に乗るのが「楽しくて、楽しくて」。波を切った瞬間、体全体に感じる「G(重力)」にしびれる。F1レーサーや戦闘機乗りに近い感覚といえば大げさか。スリルを楽しむだけあって、安全への配慮は忘れない。「気象条件にもよりますが、夏場でもウエットスーツを着ます。波に流されても水中で体温を奪われないためです」。先の先を読む性格は趣味にも仕事にも生かされている。

飯山 学 | いいやま まなぶ

略歴
1966年12月15日 京都市左京区生まれ
1990年3月 大阪経済大学経営学部 卒業
1990年4月 大和ハウス工業 入社 
2005年4月 愛媛支店 愛媛建築営業所 所長
2008年4月 奈良支店 奈良建築営業所 課長
2009年4月 香川支店 環境エネルギー営業所 所長

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