微粉を混ぜるだけで、土と水の汚染を除去

SK66 総合開発

Topic

2021.03.04

SK66

SK66

建築・土木工事の現場で排出される土や水、工場の排水などに有害物質が含まれていた場合、土壌汚染対策法と水質汚濁防止法に基づいて適正に処理しなければならない。

処理方法はいくつかあるが、有害物質のうち「六価クロム」「六価セレン」は、従来の処理方法だと大規模な施設が必要だったり、コストがかかったりすることが課題だった。この課題に対し、粉末を混ぜるだけで処理できる製品が「SK66」だ。

きっかけは、除去技術をすでに開発していた四国総合研究所からの、技術を生かして何か商品ができないかという提案だった。「もともとうちの会社でも環境分野の研究開発を進めていたので、この技術は土木現場の課題解決に生かせると考えました」と環境事業部課長補佐・小林英司さん。

商品化に向けては、コストを抑えて効果を出す、大量生産する方法……と、クリアすべきことが山積みだった。中でも苦労したのがデータ収集だ。同じ汚染物質でも現場によって濃度、土の成分や水質が違う。あらゆるケースを想定し、この濃度と成分に対して、SK66にどういう物質を組み合わせればいいか、それぞれの濃度は――。気の遠くなるような数の組み合わせを試し、ようやく適正な値を見つけ出した。

「コストを考えると、ただ製品の能力を上げればいいわけではないんです」。広大な土地の土に混ぜて使う場合は、SK66が大量に必要なためコストが上がりすぎないよう濃度を調整する。水は、混ぜた後の上ずみは捨て、残った沈殿物をプレス加工して廃棄するため、プレスする廃棄物の体積が小さくなるようSK66の能力を上げて除去性能を最大限にする。

「SK66は、今まで除去が大変だった重金属類を“混ぜるだけ”で除去できるのが画期的です。データも蓄積されているので、現場の濃度や成分に合わせて半分オーダーメイドのように製品を提供できる点も特徴です」。まずは、製品の存在を知ってもらう広報活動にも力を入れたいという。
問い合わせ
総合開発環境事業部
高松市林町2217-44ネクスト香川204
TEL.0875-25-4131(インフラ本部)
HP

記事一覧

おすすめ記事

メールマガジン登録
メールマガジン登録
ビジネス香川Facebookページ