趣味のロードバイクで 香川県・徳島県回りたい

日本銀行 高松支店長 関根 敏隆さん

Interview

2012.08.02

2年前にふらっと立ち寄った自転車屋でロードバイクの虜(とりこ)になった。以来、休みになるとサイクルウェアとヘルメットに身を固め、走ることにしている。

標高差あるルートが好き

1日に走る距離は約100キロ。「自転車を本格的にしている方は1回150キロは走るから少ないほう」と走り足らなさそうに話す。着任から2カ月余、これまでに走ったルートは、屋島→庵治半島→志度→大串→長尾→山の中に入り徳島県境まで。丸亀まで走ったときは海抜0メートル~500メートルの五色台を2回往復した。「3回目を走ろうとしたとき、仕事を思い出し、高松に戻った」そうだ。

日銀高松支店は香川県と徳島県を管轄する。「仕事ではなしに自転車で管内をくまなく走る」のを在任中の目標にしている。日銀に入行して25年。ほとんど調査畑にいた。本店では調査統計局勤務が長い。国際通貨基金(IMF)に出向したときも国際決済銀行(BIS)に出向したときも調査を専門とする仕事だった。

「統計数字をながめていると満足してしまう人間」と自己分析する。支店と支店長には、「引換」と呼ばれる破れたり焼けたりしたお金を新しいお札と交換する業務や「国庫事務」と呼ばれる税金の受け入れとか年金を支払う業務、「銀行の銀行」という性格ゆえの金融機関とのお金の受け払い業務のほかに地方経済の推移を注視し情報発信する仕事・・・・・・といろいろある。

仕事は「バランスよく」

日銀マンとしての仕事は調査が主体だったから自分はバランスに欠けたところがある、と認識しており「バランスよく仕事に取り組みたい」といつも自分に言い聞かせている。

大学時代は、ワンダーフォーゲル部に所属した。深田久弥の日本100名山のうち50座に登ったアウトドア派。BIS本部はスイス・バーゼルにあり、BIS出向時代は妻子を連れて、スイスの大自然のなかに溶け込んだ。「最高の任地でした」と述懐する。

数か月前、そろそろどこかの支店長になる年恰好(としかっこう)だと思っていた。「山の中だといいなあ、と思っていました」。ふたを開けると高松支店長の辞令。四国は山あり海あり。ロードバイク・ファンにはたまらない土地だ。自転車で走れば、個人生活の楽しみも倍増する。バーゼルと同様に願ってもない任地になりそうな予感がしている。
関根敏隆さんは8月16日発行の「ビジネス香川」で「潮流」執筆者の一人として登場します。日銀マンとしての豊かな経験と見識で香川経済を見る視野にご期待ください。

関根 敏隆 | せきね としたか

略歴
1963年 北海道生まれ
1987年 3月 東京大学経済学部卒業
1987年 4月 日本銀行入行
1997年 5月 国際通貨基金へ出向
2000年 5月 調査統計局調査役
2004年 7月 調査統計局企画役
2004年 11月 国際決済銀行へ出向
2007年 7月 企画局企画役
2008年 7月 企画局参事役
2009年 5月 調査統計局参事役
2010年 7月 調査統計局経済調査課長
2012年 5月 高松支店長

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