チームで目指す成果 みんなと“心を合わせて”

NTT西日本 香川支店 支店長 伊勢 拓央さん

Interview

2011.10.06

今年6月にNTT西日本香川支店に赴任したばかりの伊勢拓央支店長。伊勢さんには、ずっと大切にしている言葉がある。「勘・断・心」。尊敬する上司から教わった言葉だ。

心に響いた言葉

「情勢を分析すること。判断すること。そして、みんなと心を合わせること。少しでも実践できればいいなぁと、いつも思っているんですけどね・・・」

「勝ちたい」、「仕事を成功させたい」・・・これまで数々の、みんなと「心を合わせる」場面があった―

最後に勝てた

伊勢さんは中学では野球部に所属。1番・サードで副キャプテンも務めた。「いい選手はそろっていたんですが、公式戦では一度も勝てなかった。でも中学最後の公式戦で初めて勝てたんです。市の大会で優勝し、県大会でも勝ち進みました。気がつけば決勝戦。延長11回でサヨナラ負けしましたけど・・・最後のシーンは今でも覚えていますね」。しかし、その劇的な場面以上に忘れられない光景がある。「小さな学校でチームも強くありませんでしたが、部員の数は多かったんです。試合に出られないメンバー、ベンチに入れないメンバーが、最後の最後まで力いっぱい応援してくれた。彼らの力も借りて一緒に戦っている―そんな気持ちでしたね」。ずっと勝てなかった。でも最後に勝てた。3年の時を経て、みんなの心が一つになったのかもしれない―。伊勢さんは懐かしそうに当時に思いを馳せる。

一人じゃない

「寒ブリ」で知られる富山県氷見市出身。スポーツではハンドボールが盛んな地域だ。それまで全く経験はなかったが、伊勢さんは高校ではハンドボール部に入った。「中学時代の先輩に強く誘われたんです。メンバーの半分は経験者でしたから、やっていけるかなぁという不安はありましたけど・・・」。任されたポジションはゴールキーパー。正直、戸惑いがあった。「〝前のめり〟な性格なので、キーパーには向いていないと思っていました。味方が点を取れないと歯がゆくて、『攻撃に参加したい』っていつも思っていました」。しかし、学んだことは大きかった。

「ゴールって、決してキーパー一人で守っているわけではないんですよね。ハンドボールは攻めと守りがはっきりしているので、守るときは全員で守る。相手にスキを与えず、ゾーンに入らせない。みんなで同じ気持ちになって、みんなでゴールを守るんです」。やはりそこでも〝心を合わせて〟いた―。「でも・・・シュートしたボールが顔にあたると『勘弁してくれよ』って思ってましたけどね(笑)」

“呼吸”を感じながら

NTT入社後は主に事務職を歩んだ。印象深いのは前職の経営企画部での業務。採用計画や事業運営体制の検討、労働組合との交渉役も務めた。「よりよい会社にするための仕組みを考え、実現に向けて労組と交渉する・・・結構せめぎ合いとかもありましたね・・・」。会社の土台作り、と言えば聞こえはいいが、かなり〝ドロドロ〟した仕事だったようだ。「経営陣と労働組合、双方の間に立って悶々とすることもありました。思っていても言えないこともありますしね・・・でも、お互い真剣に会社のことを考えている。それぞれの〝呼吸が分かる〟ありがたい経験をさせてもらいました」

新たな仲間と“心を合わせて”

初めて経験する支店長職。伊勢支店長の方針は?

「チーム、組織として、仲間と一緒に成果を出していきたいですね。一人では何もできませんから」。野球、ハンドボール・・・常にチームで戦ってきた伊勢さんだからこそ強く思うことかもしれない。そして―

「先輩、後輩、上司、同僚・・・私は幸運なことに、昔も今も仲間にはいつも恵まれているんですよ」。終始にこやかな表情で話す伊勢さんが、この日一番の笑顔を見せた。

伊勢 拓央 | いせ たくお

略歴
1964年12月2日 富山県氷見市生まれ
1987年 3月 金沢大学法学部 卒業
1987年 4月 NTT(日本電信電話株式会社)入社
1997年 2月 NTT 北陸支社 企画部 担当課長
1999年 7月 NTT西日本 人事部 担当課長
2001年 4月 NTT 第一部門 担当課長
2003年 7月 NTT西日本 金沢支店 営業企画部長
2006年 7月 NTT西日本 経営企画部 担当部長
2011年 6月 NTT西日本 香川支店 支店長

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