
それぞれのまちの「おもしろさ」を探しに

牟礼の「石あかりロード2010」でも、商店街でやっているのではという予想に反し、民家や工房の軒先のようなところにも作品を展示しまちぐるみであることに驚いたり、瀬戸内国際芸術祭2010で訪れた女木島や男木島では、話しかけてきたおじいさんと話し込んだりしたという。「普通に生きて、普通に暮らしている日常のなかに、そのまちの魅力は生きてくるのですね。観光客に変に媚びていないところがいいと思いました。地域おこしはその加減が難しい。完成品を提供するだけでは、買い手はだんだん飽きてしまう。多少不完全なところがある方が、ゲストと一緒に作り上げて行く雰囲気が生まれていいのかも」と小森さん。「暮らしている人と訪れた人が混在して立ち話するようなまちが、おもしろいと思いますね」
今、小森さんが執務する部屋のテーブルの一つには、四国各地のお菓子などが並ぶ。「四国を勉強しようと思っているんです。これもそのひとつ。こうして並べると、案外と地元の人も知らないものもあるんです。試食も可能ですよ(笑)」。お菓子が仲立ちとなり、来客者と様々な話題が展開していくようだ。
ライフスタイルも披露した「エコウエディング」

最近は雑誌付録のスピーカーユニットを使ってステレオを作成中。結婚式の新郎新婦のテーブルで、花器に使用した竹を再利用して一応完成をしたが、小森さんは少々不満とか。夫婦そろってファンである小林研一郎さんが指揮するオーケストラの響きをもっと楽しみたいのが理由の一つという。「素材が竹なので、重厚な低音の響きに弱いのかも。何かいいものはないですか?」。スピーカーの箱を四国の特産で作りたいのだという。小森さんの四国各地のまち歩き、まだまだ続きそうだ。
小森 繁 | こもり しげる
- 略歴
- 1967年 9月17日 東京都生まれ
早稲田大学 政治経済学部政治学科 卒業
1992年 4月 環境庁入庁
2002年 4月 北九州市環境局環境保全部
環境国際協力室長
2004年 4月 環境省 大臣官房政策評価広報課長補佐
2008年 7月 環境省 水・大気環境局総務課長補佐
2009年 7月 環境省 地球環境局地球温暖化対策課長補佐
2010年 8月 四国経済産業局総務企画部長
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