ふるさとのシンボル讃岐富士「飯野山」を全国にPR

丸亀市長 新井 哲二さん / 全国里山富士サミット実行委員会会長 林 巍さん

Interview

2011.11.03

丸亀市と坂出市にまたがる飯野山は、形の美しさから、讃岐富士とも称される。讃岐平野にどっしりと腰を下ろし、昔から地元の人々に愛されてきた。

「全国里山富士サミット」では、全国各地の里山富士の魅力を発信。記念すべき第1回サミットの舞台が丸亀市だ。

開催に当たって中心となるのは、新井哲二丸亀市長と日本山岳会会員でもある林巍実行委員会会長。香川の里山の魅力を発信すべく、実行委員会の準備は万全だ。

愛すべき、おむすび山

「丸亀市は、歴史的な観光資源は多いが山は少ない。昔から飯野山を大事にしようという機運はあったようです。今は登山ブームで、毎年5万人以上が登るんですよ」と新井市長。

全国に「富士」と名の付く山は350以上。各地にその土地ならではの「里山富士」が点在する。県内だけでも10を超えるが、里山富士の魅力について語り合う試みは全国でも初めてだ。「どこかが音頭をとらなければ。林先生のご協力もあってサミット開催が実現しました」。参加者同士が知恵を出し合い、地域おこしにつなげる目的もある。

飯野山が讃岐富士と呼ばれるようになったのは、こんぴら参りに訪れた人が「讃岐にも富士のように美しい山がある」と言ったからだとか。かつては海からもよく見え、灯台の役割を果たしていた。昔から存在感のある山だった。

標高422メートル。なだらかな曲線を描くおむすび山は、愛すべきふるさとのシンボルだ。

里山づくりとまちづくり

屋島のようにテーブル状の地形をメサ、飯野山のようにメサが削られ独立した丘になったものをビュートと呼ぶ。「讃岐平野はメサとビュートのオンパレード。宝の山ですよ」と林会長。

地理・地学の教師として勤めた教員時代には、山岳部の指導に当たり、部活動以外にも登山や里山歩きなど地域に根付くさまざまな活動を続けてきた。山を知り尽くしている林さんも讃岐富士に魅了されている。ふるさとの素晴らしさがなかなか伝わらないことに歯がゆさを覚えることも。「地元の人にも誇りを持ってもらいたい」と話す。

里山は人が手を入れることで守られてきた。管理を怠ると、すぐに荒れた土地になってしまう。愛情と熱意を持って続ける。里山づくりもまちづくりも同じだ。

新井市長は「サミットをきっかけに、いろんな分野が協力し合い、他県ともつながりを持てれば。震災発生で、地域同士の絆の大切さを痛感しました。災害発生時に助け合えるような関係が理想ですね」と目標を語る。

里山歩きに医者いらず

毎年0合目から富士山に登るという林さん。「美しいコニーデ(円すい火山)は日本のみならず、世界にも誇れるもので、富士山は日本人の心のよりどころですね」。讃岐富士も負けてはいない。

「里の山、土器川、立派な城が残る丸亀は、『国破れて山河あり。城春にして草木深し』という杜甫の漢詩を思い起こさせます」。国の盛衰にかかわらず、自然は昔のまま変わらずにある。ふるさとの自然への賛美が感慨深い。

里山の魅力はほかにも。「傾斜地を歩くことは高齢者の健康づくりに最適です。平衡感覚が養え、心臓に適度な負荷を与えることで機能を高められます。『里山歩きに医者いらず』。どんどん広めていきたいですね」と林さん。

豊かな自然をフルに生かす。緑をめで、里山歩きを楽しめば、心も体も元気いっぱいに。

「大きく」よりも「強く」

サミットは、11月22日に丸亀市生涯学習センターで開催される。

宝塚大学の内海紀雄特任教授を講師に招き、「里山富士と日本の心」と題した基調講演や、「観光及び地域振興における里山の役割」について語り合うシンポジウムを実施。シンポジウムのパネリストはさまざまな分野から参加する。このほか里山を生かした活動事例の発表、丸亀城を中心にパフォーマンスを披露している「丸亀城バサラ京極隊」によるアトラクションなども予定。

地元住民には、当たり前すぎて気付かなかった地域の魅力を再発見できる場に、県外からの参加者にとっては香川や丸亀について詳しく知るチャンスとなる。

「どれだけの人が集まるのか不安はあります。参加者には120%満足してもらえる内容にしたいですね。『讃岐ってすごいな』と言ってもらえたら。今回のサミットを成功させ、次回につなげたい」と、新井市長をはじめ実行委員会は開催に向けて意欲に燃える。

小箱に詰まった宝石のようにきらきらと輝く、日本一小さな県の豊かな自然。その魅力は全国へ。

林 巍|はやし たかし

新井 哲二 | あらい てつじ

全国里山富士サミット実行委員会

住所
香川県丸亀市大手町二丁目3-1
代表電話番号
0877-24-8816
設立
2011年
社員数
10人
事業内容
全国各地の里山富士の魅力を発信
地図
URL
http://www.city.marugame.kagawa.jp/
確認日
2011.11.03

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