
丸亀市の株式会社光建設は去年10月、社名を「株式会社ヒカリ」に変えた。創業以来初のたたき上げ社長、佐藤陽一さんは力強く語る。「企業も変わらないと生き残れません」
「異業種合併」「社員総接客マン」―佐藤社長が挑む「変革の年」が幕を開けた。
生き残るために
ヒカリではこれまで、オフィスやテナント、工場などの企業施設や、公共施設の建設を得意分野としていた。しかし、2008年秋のリーマン・ショックで環境は激変。企業の設備投資は5分の1以下にまで落ち込んだ・・・・・・。佐藤さんはすぐさま方針を変えた。創業以来初めて、ウェイトを「住宅」に移した―。
「ピーク時には売上の4割弱を占めていた公共事業は減るいっぽうで、企業投資にも期待できません。住宅は、単価は下がりますが、『減少幅』がより小さいですからね」。そして、こう加えた。「生き残るための手段です」
社員全員が「接客のプロ」に
「勝手口はこの場所、窓はこの大きさ、といった『家とはこういうもの』という既成概念はすでに崩れていて、お客様の要望は実に多様化しています。お客様としっかり話をして、私たちが持つ知識と経験を加えていく。今は、家を図面通りに作っていてはダメなんです」
無垢の木や漆喰など自然素材にこだわって作る『雨楽な家』。耐震、脱臭機能、リビング階段などを取り入れて「家族で安心して暮らすこと」をテーマにした『団欒な住まい』。健康的な暮らしやスローライフを提案する『LOHASな家』。柱や梁を用いた日本の伝統的な工法「木造在来工法」で建てる『彩りシリーズ』など、ヒカリではバリエーションに富んだ様々な商品をそろえている。そして、それらをベースに顧客の希望をひとつずつ現実に近づけていく。住宅販売で最も大切なこと―それは「接客」だと佐藤さんは話す。
「社員全員が『営業のプロ』、『接客のプロ』にならないといけません。それは例え技術職であっても同じです」
入社以来、現場監督や営業マン、グループ会社勤務など、様々な畑を渡り歩いてきた佐藤さんならではの考えだ。
「お客様のためにどのくらい汗をかけるか、どのようにして喜んでもらうか・・・・・・企業の設備投資が息を吹き返すまでの間は、住宅部門の売り上げ倍増を目指していきます」
異業種合併の狙いは・・・・・・

建設業に加わったブライダル事業とフィットネス事業…全くの異分野だ。この「異業種合併」の真意とは・・・・・・
「ブライダルもフィットネスも『施設業』です。施設作りが事業の成否を決めるといっても過言ではありません。これまでに蓄積してきたノウハウを生かして、いかにお客様に喜んでもらえる施設を作るか。求める姿は同じです」
そして、この異業種合併にはもうひとつの大きな狙いがあった。「ブライダルとフィットネスには『接客ノウハウ』があるんです」
「施設作り」と「接客」。個々では全く異なる3つの業種が、それぞれの得意分野によって一本の太いラインで繋がった。
「積極的な人事交流も計画中です。社員にもすでに伝えていて、いい緊張感も出ているようです」
そしてそのラインは、顧客の「期待以上の満足」へと、さらに太く繋がっていく。
夢は「配当20%」
高度成長期は放っておいても業績が上がった、と佐藤さんは話す。しかしもちろん、もう放ってはおけない。
「今年は大きな変革の年になるでしょうね」―変化するのを楽しむように、佐藤さんが瞳を輝かせながら語った。
佐藤 陽一
株式会社ヒカリ
- 住所
- 香川県丸亀市田村町1238
- 代表電話番号
- 0877-22-4141
- 設立
- 1953年
- 社員数
- 102人
- 事業内容
- 建設業(建築・土木・設計・施工)一級建築士事務所
不動産業
介護福祉コンサルティング
フィットネス関連事業の企画・運営
-フィットネスクラブ運営
-新規開業コンサルティング
-施設改装・修繕コンサルティング
ネットカフェ業
- 沿革
- 1953年 創業
1954年 有限会社光建設 設立
1962年 株式会社光建設に組織変更
2010年 ハウスウエディング「ル・センティフォーリア」
より事業譲渡
株式会社フィットネスマネジメントを吸収合併
株式会社ヒカリに社名変更 - 地図
- URL
- http://www.hikari-c.co.jp/
- 確認日
- 2011.01.20
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