荷物とともに地元企業を活性するアイデア運ぶ

佐川急便 四国支店長 山下修二さん

Interview

2020.11.19

今年1月、四国支店長として着任。取引先など四国内を回った。「妻の実家が愛媛にあり、四国には何度も来ていますが、仕事をするのは初めて。四国のみなさんは温かく人間味があると感じています」

趣味は大型バイク。自宅のある神奈川から12時間かけて、高松まで乗ってきた。沿岸部を走り、四国一周もした。愛媛県・佐田岬からの景色が印象的だった。

思いを持つことから始める

坂出市与島でバイクと

坂出市与島でバイクと

1996年、従業員が活気に満ちて勢いのある会社というイメージを持っていた佐川急便に入社。9年ほど荷物の集配業務にあたるドライバーを務めた。「担当する地域のお客さまから『佐川さん』ではなく、『山下さん』と呼ばれるようになると、うれしくやりがいを感じましたね」

営業課長や営業所長など管理職を任されると、なるべく笑顔でいることを心掛けた。「厳しいことを言わないといけないときもありますが、相談しやすい環境を作らないと組織は活性化しません」

英作家のサミュエル・スマイルズの言葉を心に留めている。“思いの種をまき、行動を刈り取る。行動の種をまき、習慣を刈り取る。習慣の種をまき、人格を刈り取る。人格の種をまき、運命の種を刈り取る”。

「四国に17カ所ある佐川急便の営業所の統括が、四国支店長の仕事です。それぞれの所長が強い思いを持ってほしいと、いつも伝えています」

手法は一つだけじゃない

輸送を支援したカンパチ

輸送を支援したカンパチ

新型コロナの流行で、配送は重要な社会インフラの一つだと、あらためて感じた。「従業員の感染防止に努めつつ、物流を止めてはいけないと考えています」。コロナ禍でネット通販の利用が増え個人宅への配送も増えたが、企業間の配送は減った。山下さんは自社の仕事を「地元企業があってこそ成り立つ」と考えており、役立つ提案をどんどんしていきたいという。

愛媛や高知の漁協で、養殖した鯛やカンパチの販路が閉ざされ、行き場を失っているというニュースを見た。山下さんは以前仕事で知り合った加工業者や通販事業者を、漁協に紹介した。「わずかながらも地域の役に立てた、新しいビジネスにつながったと感じています。お客さまのビジネスが成功するように、アフターコロナも見据えたご提案をしていけたら」

佐川急便では新しい輸送方法も提案。チャーター輸送をトラック1台貸切だけでなく、複数の顧客でシェアして利用することも可能に。軽車両チャーターで顧客と地元の運送事業者のマッチングも行う。他社との共同配送網の構築も模索している。「お客様の選択肢が増えるように、複数の輸送モードを提供していきたい」

鎌田 佳子

山下 修二|やました しゅうじ

略歴
1970年 神奈川県生まれ
1996年 佐川急便株式会社 入社
2011年 湘南営業所 営業課長
2013年 西関東支店 営業課長
2016年 川崎新羽営業所 営業所長
2018年 静岡営業所 所長
2019年 北関東支店 副支店長
2020年 四国支店長

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