酸化チタン粒子の細かさで、効率よく力を発揮

チタンコートアルファ　セルコスモ

Topic

2021.01.21

商品開発

新型コロナ

事業報告

商品・サービス

大学入学共通テストで使用される会場にも施工（香川大学）

コロナ禍により抗菌･抗ウイルスへの意識が高まっている。そんな中、公共交通の車両に抗菌施工された商品として注目されたのが「チタンコートアルファ」。「これまでは消臭が主な用途と思われていましたが、もう一つの性質である抗菌作用に対するニーズも高まり、2020年から商品として販売･施工を始めました」と代表取締役社長･小出克元さんはいう。

仕組みは、酸化チタンの光触媒としての働きを活用する。光触媒は、紫外線などの光が当たると化学反応を起こして有機物を分解する。酸化チタンは、においのもとになる有機物やウイルスを分解して不活性化する働きがある。この性質を活用したのが、酸化チタンの水溶液であるチタンコートアルファだ。

イメージ図　光触媒コーティング剤の状態　同社のHPより

酸化チタンそのものは、化粧品や食品添加物にも使われ人体への安全性は高い。酸化チタンを活用した抗菌用の商品はほかにもあるが、チタンコートアルファは酸化チタンの結晶を細かくした点が特徴だ(図参照)。

一般的な商品は、壁などに吹き付けてもはがれないようにするため、接着剤の働きをする物質を混ぜることがある。チタンコートアルファは、結晶を細かくすることではがれにくくなり、余計な物質を混ぜる必要がない。その分、濃度も高くなり商品自体のコストを下げることができる。施工は1㎡あたり1200円～。

また、紫外線だけではなくLEDや蛍光灯の光にも反応しやすいほか、少ない明るさでも作用する。明かりを消しても15分程度は反応が続くのも特徴だという。施工すると、効果は2年ほど持続する。「これらの作用はすべて公的機関で認証いただいています」

現在は、公共交通機関、オフィス、病院、保育園などに施工している。「今後は、BtoBだけではなくBtoCでも販路を広げたい。住宅向けの施工サービスや、商品自体を1リットルボトルで販売するといったことも考えていきたい」と小出さんはいう。

問い合わせ
株式会社セルコスモ
高松市朝日新町14-15
TEL.087･821･7676