空き家・空き地にまつわる、さまざまな問題を解決

NPO法人 香川県空家空地管理センター

Topic

2021.06.17

東京から移住してきた夫婦に農具を寄付

東京から移住してきた夫婦に農具を寄付

2018年時点で、香川県内の空き家総数は約8万8000戸(総務省「住宅・土地統計調査」)で、現在も増え続けている。管理者のいない空き家は景観の悪化だけではなく、不法侵入といった犯罪リスクの上昇とそれに伴う治安悪化や地域の荒廃といった問題の原因になる。

そんな悪循環を防ごうと16年に「香川県空家空地管理センタ―」は設立された。「自分自身が義父の家や畑の管理問題に直面したのがきっかけ」と代表の宮谷実さんは振り返る。

住む人がいなくなった親の家や畑を子どもが管理・処分する場合、そのまま管理するかどうか、からはじまり遺品整理、不動産売買、解体……など、あらゆる問題に直面する。そのすべてに対して、専門業者を自分で調べて対応するのはハードルが高い。そこで、専門家と連携しながらワンストップで相談・支援するのがセンターの事業だ。
遺品整理で引き取った品(自社借倉庫内)

遺品整理で引き取った品(自社借倉庫内)

「親が施設に入所したので家の中を片付けて管理してほしい、遺品整理をしてほしいというのが相談の入り口になることが多い」。管理の場合は現状確認や災害時の緊急巡回などを実施。遺品整理は、遺族の心に寄り添いながら仕分けをし、引き取った家電、家具、衣類などは福祉施設に寄付するなどの取り組みも行っている。「再利用できるものは廃棄せず、必要な人へ――。SDGsへの取り組みにも力を入れています」

家の売却の相談も出てくるが、その多くは1980年(旧耐震物件)までの相続物件で、不動産として流通しにくい物件が9割。「処分できず困っている」という物件についても、日々現場に入り専門家や依頼者、地域住民、連携団体と解決に向け取り組んでいる。「誰かがやらないと、という思いで引き受けています。空き家問題から始まる地域崩壊の悪循環を止めるのが使命だと思っています」

NPO法人 香川県空家空地管理センター

住所
高松市林町2217-15-ITスクエア2102号室
代表電話番号
087-880-5111
設立
2016年
事業内容
空き家の管理、遺品整理、セミナー活動など
URL
https://www.kagawa-akiyakanri110.com/
確認日
2021.06.17

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