小さなSOSにも耳を傾ける

四国学院大学 地域・災害ボランティアサークル

Interview

2022.03.17

子どもたちに向けたペープサート動画制作のようす

子どもたちに向けたペープサート動画制作のようす

全国で報道されるような災害以外にも、地域には様々な困りごとがある。しかし、広く知られる機会がないため、助けの手が届かないこともある。そんな小さなSOSに耳を傾けようと「四国学院大学 地域・災害ボランティアサークル」(2019年設立)は、ごみ拾いから災害支援まで、困りごと解決をサポート。あえて活動の範囲を定めず「必要とされるところに駆けつける」をモットーにしている。

「困っている人の小さな声」を拾い上げるには、情報収集が何よりも大事だ。部長の泉保萌花さん(3回生)は「学外のボランティア仲間とのネットワークは重要。他団体と連絡を取り合い、サークル内でも部員から集まった情報を共有しています」。20年の福岡県大牟田市の豪雨災害時には、小学校が水没して子どもたちが文房具やランドセルがなくて困っているという情報を他団体から得て、文房具を送ったこともある。
まんのう公園で行ったコスモスの剪定ボランティア

まんのう公園で行ったコスモスの剪定ボランティア

ほかに、地元の清掃活動、まんのう公園のコスモスの剪定、福祉団体が主催する子ども食堂やフードパントリーの手伝いなどを経験。コロナ禍になってからは、長期入院の子どもたちやその家族をサポートするNPO「未来ISSEY」の活動を手伝っている。外部との接触が途絶え精神的な負担が増えた子どもやその家族に向け、笑顔を届けようと始めたのがYouTubeの動画配信だ。脚本から考える「ペープサート(紙人形劇)」や、子どもたちの大好きな「スライムづくり」などテーマにも工夫を凝らす。自分たちも楽しむことが長続きの秘訣だという。
泉保さん

泉保さん

泉保さんは高校3年の時に岡山県真備町の豪雨災害ボランティアに参加。そこで気になったのが、体力と時間のある同世代の参加者が極端に少なかったこと。「一歩踏み出すきっかけさえあれば、若い人の間でボランティアの輪を広げられるかもしれない」という思いで大学入学と同時にサークルを立ち上げた。現在36人いる部員のほとんどは「人の役に立ちたい」と自主的に集まったメンバーだ。「コロナ禍が落ち着いたら県外での災害支援などにも取り組みたい」と意欲を見せる。

四国学院大学 地域・災害ボランティアサークル

設立
2019年
社員数
36人
事業内容
活動内容/指定なし
問い合わせはInstagram(@sgu_volunteer)
確認日
2022.03.17

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