感謝されることがやりがい

こくみん共済coop香川推進本部 部長 丸山 海さん

Interview

2022.03.17

就職活動が思うように進まず悩んでいたとき、偶然「こくみん共済」の新聞広告を目にした。「『営利を目的としない事業』と書いてあった。会社なのに営利を目的としないってどういうことだろう、と興味をもったのが入会のきっかけでした」

「非営利」をうたう理由は、組織の成り立ちにある。戦後間もない1954年に大阪の労働組合の組合員がお金を出し合い、火災に遭った人に共済金といわれるお見舞金のようなものを支払う火災共済事業として始まった。組合員のための事業である点が「非営利」といわれる理由で、54年以降全国の労働組合に広がったことから、共済事業は働く人の福利厚生を目的とした労働組合の活動の一環として運営されるようになった。

扱う事業は現在「生命保障」「医療」「住まい」「年金」「マイカー」など多岐にわたる。入会後は事業推進部門に配属され、労働組合の担当者を通じて組合員への研修会を開いたり、結婚、マイホームといったライフイベントに合わせた共済制度を提案したりした。「窓口となる協力団体の担当者は、本業となる仕事がある上で共済のこともしてくださる。だからこそ、受け身ではなくきちんと思いをもち、準備をして提案しないと伝わらない。人を動かすこと、担当者を通して組織を動かすことの難しさを痛感しました」

常に担当者と信頼関係を築くよう心掛ける。初めての赴任地である島根でお世話になった人とは、今でも交流がある。

海の近くで

船釣りで真鯛を釣る

船釣りで真鯛を釣る

名前は呼んでもらうためにあるから、覚えやすく印象深い方がいい――という父の考えが名前「海」の由来だ。「生まれた奈良県は海がありませんが、高松は街の近くに海があるので念願がかないました」

昔から釣りが趣味で、広島赴任時の先輩の影響で釣りへの思いが再燃。さばき方も教えてもらい、料理やいろいろな種類の包丁を研ぐこともおもしろくなった。釣った魚をおすそ分けする時は、スーパーにあるような「さく」にして渡すため「ものすごく喜ばれます。感謝されると嬉しいですね」

仕事でも、感謝されるとやりがいを感じるという。「共済に入ったときは何も言われませんが、何かあった時に『面倒だと思ったけど入っておいてよかった』と言われると、やってきたことは間違いじゃなかったと思えます」。自身も、感謝の気持ちは必ず相手に伝えるようにしている。

変わらないために、変わる

研修会で共済制度を説明

研修会で共済制度を説明

お互いを助け合う共済の理念は変えてはいけない。それを守るために、変えるべきことがあるという。時代の変化で、共済事業へのニーズも変わる。必要とされる共済であるために、車の自動運転化、香川で4月から始まる自転車損害保険等への加入義務などについて、リリースを出して情報提供をしている。

子どもの健全育成にも力を入れている。体力の低下が指摘されている中、子ども用の保障1件につき縄跳びを小学校や児童館などに寄贈。車の任意補償の見積もりをするだけで、子どもを見守る際の黄色い横断旗を寄贈する「7才の交通安全プロジェクト」も実施している。

「困った時の支えになれるように。共済事業はもちろん、地域貢献にも力を入れていきたいと思います」

石川恭子

丸山 海 | まるやま かい

略歴
1974年 奈良県生まれ
1993年 奈良県立北大和高校(現・奈良北高校) 卒業
1997年 京都産業大学法学部法律学科 卒業
    全労済(現・こくみん共済coop)入会
    島根県本部 配属
2003年 岡山県本部
2010年 広島県本部
2015年 広島県本部事業推進部業務支援課 課長
2020年 広島推進本部事業推進部 次長
2021年 香川推進本部事業推進部 部長

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