気持ちと技術、体ごとぶつかるつもりで挑戦を

住宅金融支援機構 四国支店長 本田 雅裕さん

Interview

2016.09.15

宮崎生まれ福岡育ち。父の転勤が多く、幼稚園から高校卒業まで7回も引っ越した。「同じ場所に長く住み続けることへの憧れがありました。それが、住宅に携わる今の仕事に影響していると思います」

気・剣・体の三位一体

少年剣士が活躍するアニメ「赤胴鈴之助」に影響を受けて剣道を始めた。道場に通い、怒られては泣いてまた怒られてを繰り返し、上達していった。試合で勝てるようになると楽しさを感じるように。小学生の時には道場の主将を任され、地域の選抜チームに入り「玉竜旗」という全国的にも有名な大会に出場した。
会社の剣道部で

会社の剣道部で

「剣道は『気・剣・体』が大切。技術だけあってもダメ。竹刀が当たっただけでは一本にならないんです。体全体で打突して、そこに気持ちがのっていないと。これは仕事にも通じますね」。東京本店の勤務では社内に剣道部をつくり、子どもが小学生になると親子で地域のスポーツ少年団に通った。

大学時代は愛媛で過ごした。アルバイトでお遍路ツアーの添乗員を経験したことがある。バスがお寺に着くと参加者から預かった掛け軸を持って納経所まで走り、御朱印をもらう。体力勝負で、札所が集まっている徳島県内は特にきつかった。

「88カ所回りましたが、バスと納経所の往復ばかりで本堂も大師堂も見てないんです」。四国支店への赴任後、車と自転車でお遍路の逆打ちを始めた。今回はお寺をゆっくりと回り、結願した後に高野山まで行くのが目標だ。
愛車と一緒に

愛車と一緒に

自転車は5年ほど前に始めた。10月末、「瀬戸内しまなみ海道国際サイクリング大会」110キロコースに参加する予定。「日頃から部下に挑戦が大事だと言っているので、完走を目指します」

週に1回、練習がてらサイクリングに出掛ける。これまで屋島、庵治、塩江、五色台、琴平、善通寺を訪れた。「自分の足でペダルを漕いで前に進んでいく感覚が良いですね。車窓からの風景とは全く違って見えますよ」

主語は「あなた」

これまでの仕事を振り返ると、東海支店で営業を担当したことが印象的だ。全期間固定金利住宅ローン「フラット35」が登場したばかりで、知名度が低く利用件数も少なかった。まずは知ってもらうことからだと住宅メーカーや金融機関を走り回った。そんな時、腰を痛めて入院することになる。

1カ月の入院期間は、仕事のやり方を見直す契機になった。なぜ売れないのか、どうして自分はこの商品を売りたいのか。突き詰めて考えた。本田さんの根底にあるのは、同じ場所に長く住み続けたいという少年時代の憧れ。「安心して住み続けられる家を求める人たちのサポートがしたい」。それが旧住宅金融公庫に入った理由だ。

「営業活動では主語を『私』ではなく『あなた』にする。こちらの話をする前に、お客様が何を考えて何を求めているのかをくみ取らないと。金利は固定と変動のどちらがいいのかは人それぞれ。最適なものを選んでいただきたい」

四国支店で取り組みたいのは地域貢献。住宅ローン制度を活用して良質な既存住宅の流通を促進し、空き家対策に貢献すること。南海トラフ地震に備えて住宅の耐震化率向上に貢献することだ。

好きな言葉は日々是新(ひびこれあらた)。「挑戦して失敗するよりも、何もしないでいることの方が怖い。変化の激しい時代だからこそ、昨日は昨日、今日は今日と思って過去の成功体験にとらわれず挑戦していきたい」
四国支店の皆さんと

四国支店の皆さんと

本田 雅裕 | ほんだ まさひろ

略歴
1964年 7月 宮崎県生まれ
1988年 3月 愛媛大学法文学部 卒業
1988年 4月 住宅金融公庫 入庫
2007年 4月 独立行政法人住宅金融支援機構
       東海支店営業推進グループ長
2013年 4月 総務人事部人材開発担当部長
2014年 4月 総務人事部人事担当部長
2015年 4月 東海支店営業推進部門長
2016年 4月 四国支店長

記事一覧

おすすめ記事

メールマガジン登録
メールマガジン登録
ビジネス香川Facebookページ