その土地の人を好きになる

ヤマト運輸 香川主管支店長 中川 幸洋さん

Interview

2015.07.02

愛知県出身で名古屋主管支店での勤務が長かった。2003年の静岡への転勤以降、ずっと単身赴任だ。「うどんの奥深さを感じています。週3回は食べていますね。瀬戸内海と瀬戸大橋は美しく、いくら眺めても飽きません」。香川主管支店は宇多津町にあり、瀬戸大橋はすぐそこだ。

8月は阿波踊り

中学・高校はバスケットボール部に所属。当時はあまりメジャーなスポーツではなかったが、仲の良い先輩に誘われて始めた。中学時代は副キャプテンを務め、ポジションはゴール下のセンターだった。

今は休日にウォーキングとお遍路を楽しんでいる。「青ノ山や飯野山を散策しました。青ノ山の桜はきれいでしたね」。今年に入って2カ月ほどで34カ寺回った。別格二十霊場も含めて四国霊場を訪れたい。弥谷寺の540段もの階段や、太龍寺のロープウェーから見た景色と岩の上に腰を下ろす大師像が印象的だった。6月からは楽しみの一つに阿波おどりも加わった。8月の本番に向けて、週1回徳島で2時間みっちり練習する。「始めるとくせになりますよ。昨年も参加しました。今年も楽しみですね」

人のため、自分のために

学生時代は地元の運輸会社でアルバイトをしていた。「ありがとう、助かったとお客様から直接言われることがうれしかったですね」。そんな経験から求人が出ていたヤマト運輸に応募した。

 地元・愛知から静岡、北海道、山形、神奈川、そして香川と転勤を経験。上司から教えられたことを肝に銘じている。「その土地の人を好きになりなさい。部下のために仕事をしなさい」という二つの言葉だ。各地の風景とおいしい食べ物が心に刻まれている。

静岡では、アパートのドアを開けると目の前に富士山が見えた。夏山からだんだんと雪で白くなる、富士山の変化に季節を感じた。旭川市にある道北主管支店勤務の時は、夜中に除雪車が走り、初めはなかなか寝付けなかった。「愛知では5センチ積もれば大雪だと騒いでいましたが、旭川は一晩で優に50センチは積もります。毎朝の雪かきが大変でしたね」。氷点下になる寒さには苦労したが、ダイヤモンドダストを見られたことには感動した。

「山形はさくらんぼをはじめとして桃やブドウ、洋ナシ、リンゴなどフルーツ王国という印象です。米沢牛やお漬物、ラーメンも絶品でした」。横浜では配送トラブルの対応に追われたことが苦い思い出だ。

主管支店長を務めるようになってからは、「人のためになるようなことをしないと、自分のためにもならない」と部下にアドバイスしてきた。「自利利他」がモットーだ。「自分がいる間だけ良ければいいという考えではだめ。長期の視点で幸せな職場環境をつくることに尽力したい」

中川 幸洋 | なかがわ ゆきひろ

略歴
1961年6月 愛知県生まれ
1984年4月 ヤマト運輸株式会社 入社
      名古屋主管支店
2003年8月 静岡主管支店
2005年4月 道北主管支店長
2007年8月 山形主管支店長
2009年4月 横浜主管支店長
2012年4月 函館主管支店長
2014年4月 香川主管支店長

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