高齢者の日常の困りごと 何でも頼ってほしい

まごころサポート 高松人生百年サポート店 店長・実務責任者 前原 亘輝さん

Interview

2022.08.18

前原さん(左)

前原さん(左)

「まごころサポート」は、シニア世代の生活支援サービスをパッケージした地域密着事業。利用希望者のニーズを面談で丁寧に聞き取り、ほぼオーダーメイドに近い柔軟な対応力で、電球交換一つからリフォームや解体といった規模の大きい依頼まで、生活の中の困りごとをワンストップで解決する。全拠点約55万件のサポート・交流データから高齢化社会のリアルな課題を分析し、新しいサービスも次々と開拓。きめ細かい「まごころ」を強みに地域に貢献するというビジョンのもと、加盟店は全国150カ所以上、香川では高松人生百年サポート店が初の拠点だ。

店長の前原さんは沖縄出身。学生時代は野球に打ち込み甲子園出場経験もあるが、けがで野球の道を断念せざるを得なくなった。イベント業界を志したものの折悪しくコロナ禍に見舞われ、「人生をワクワクだけで考えていた自分が、ようやく何をしたいのか本気で考え始めました。やるかやらないかではなく、やってみて考えよう、と飛び込んだのが『まごころサポート』の世界です」と振り返る。やがて沖縄の加盟店で実務責任者を務めるまでになり、今春、高松人生百年サポート店の開設に伴って香川へ移住した。

まごころサポートのスタッフは「コンシェルジュ」と呼ばれ、一流ホテルのコンシェルジュのような心づかいでシニアの暮らしをアップデートすることを目指す。「大切にしているのは、慈善事業とも単なる業者とも一線を画す、+αの価値となる『まごころ』です」と前原さん。現場では依頼内容だけでなく周囲にもさりげなく目を配って自ら柔軟に対処し、作業後も15分以上は会話を楽しむ時間をとる。近くを通りかかった時はわずかな時間でも顔を出して利用者を見守り、訪問サポートから半月~1カ月後に東京本社や拠点店舗から電話をかけて、サービス利用後の様子うかがいも徹底。利用者とは自然と長い付き合いが育まれ、過半数がリピーターになるという。

現在、同店に登録しているコンシェルジュは14人。「週2回くらいのペースがいい」「コミュニケーションは苦手だけど掃除や大工仕事は得意」など、それぞれが得意分野を生かして無理なく活動している。20~70代と年齢も幅広く、高齢者の活躍の場としても機能。自分たちだけでは解決できない依頼には地域の企業と連携して対応し、サポートの理念に共感する事業者を増やして、地域ぐるみの大きなプラットフォーム確立も視野に入れている。

「本部を軸に社会課題解決をどんどん進めていこうとする勢いがあって、僕ら自身も次の展開が楽しみなんです。それを支えるためにも、現場で動く僕らは、人生の先輩である利用者と本音でふれあえる関係を育みたい」。当面の課題はコンシェルジュの育成。「地域のことはその地域に住むコンシェルジュが解決できる体制を整えたい」と、共感の輪の拡大に期待を寄せている。

戸塚 愛野

前原 亘輝 | まえはら こうき

略歴
1998年3月4日生まれ
大学まで野球漬けの日々 
2020年 まごころサポート沖縄 店長代理
2022年 まごころサポート高松 店長

まごころサポート 高松人生百年サポート店

住所
香川県高松市丸の内9-8 ダイヤパレス丸の内212号
代表電話番号
0120-849-137
事業内容
高齢者向け訪問サポート代行サービス
地図
URL
http://shop.mikawaya21.com/shop/takamatsu_jinseihyakunen_support/
確認日
2022.08.18

記事一覧

おすすめ記事

メールマガジン登録
メールマガジン登録
ビジネス香川Facebookページ