全ての人に最適なひとときを

日本たばこ産業株式会社 香川支社長 蔵下 泰豊さん

Interview

2022.09.01

高校時代は、蔦文也監督率いる強豪・徳島県立池田高校野球部に所属して甲子園へ。厳しい練習を乗り越えた経験や監督の言葉は、社会に出てから大いに役立ったという。4人兄弟の長男として一家を支える責任感を胸に、高校卒業後は自宅から通えるJT池田工場に入社し、たばこ製造機のオペレーターとしてキャリアをスタートさせた。

30代半ばで営業に転向

第57回選抜高校野球大会の甲子園で(1985年)

第57回選抜高校野球大会の甲子園で(1985年)

入社当時から社内では工場の合理化が進んでおり、池田工場も新規事業として自動車部品メーカーに機能転換し、自動車のワイヤーハーネス製造に従事することに。工場勤務のかたわら、92年にアマチュアボートレースの選手としてデビューし、99年には年間最優秀選手に選ばれるなど華々しい活躍も残している。

このまま地元で働き続けるものと思っていたところ、2000年代に入ってついに池田工場の閉鎖が決定。それまではたばこのニーズ下降やバブル崩壊といった世の中の動きにも無関心だったが、これを機に将来に対する猛烈な危機感を抱くようになった。そんな時、上司の勧めや、退職していく先輩たちの「池田工場の代表として頑張ってくれ」の声に背中を押され、30代半ばで営業職に職種変更。生きがいだったボートレースも引退し、「やるからには結果を出そう」と、高松支店で営業マンとして猛勉強の日々が始まった。

自立した支社を目指して

個店営業、法人営業とキャリアの幅を少しずつ広げ、営業デビュー10年目で管理職に抜擢され香川を離れて以降、9年間で5県6事業所というハイペースな転勤でキャリアアップ。「積極的に成長の機会を与えてくれたおかげで各地の文化に触れ、たくさんの友人にも恵まれたことなど、かけがえのない財産となりました」と振り返る。また、個店営業時代の得意先とは、今もお互い往時を懐かしむ間柄。「お店と手を取り合って当社商品のファンを増やして…本当に楽しかった。今の私を支えてくれる思い出です」

今春、社内改編で「本社-支社-支店」から「本社-支社」の47都道府県1支社体制となって初の香川支社長に。積極的な交流と情報共有で四国4支社の横連携を深め、自立した支社の在り方を模索している。支社全員で決めたビジョン『出逢う全ての人に最適な〝ひととき〟を届け、選ばれ続けたいけん』の下、結果だけを追求するのではなくプロセスを重視し、社員の成長支援に意欲的だ。「本業のたばこ営業のみならず、SDGsなどの社会貢献活動等を通じて、地域の皆さまに最適な“ひととき”をご提供し、私たちの存在価値を高めたい」と力を込める一方、9年ぶりの香川で「やはり讃岐うどんは日本一! うどん屋めぐりも楽しみです」と笑顔も見せた。
アマチュアボートレーサーとしても活躍

アマチュアボートレーサーとしても活躍

戸塚 愛野

蔵下 泰豊 | くらした やすとよ

略歴
1968年 徳島県生まれ
1986年 日本たばこ産業株式会社入社 池田工場に配属
2013年 福岡支店 大牟田営業部長
2015年 中国支社 岡山第二支店長
2016年 中国支社 広島第二支店長
2017年 中国支社 福山支店長
2018年 南九州支社 鹿児島第一支店長
2020年 九州支社 大分支店長
2022年 香川支社長

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