保険薬局としての役割を発信していきたい

香川県薬剤師会

Interview

2023.02.02

久間会長(左)と山本専務理事

久間会長(左)と山本専務理事

医薬分業が進んで薬剤師の職能の重要性が高まっているが、一方では医師や看護師に比べて「何をしているのか」が一般に正しく伝わりづらい職種でもある。いわゆる「町の薬屋さん」の時代は生活に身近な存在だったが、平成期に入って院外処方せんが増えるにつれ薬局の在り方も変化し、特に保険対象の処方せんを扱う保険薬局は「処方せんがないと入れない」といった敷居の高いイメージを抱かれがちだ。

「実際は保険薬局でも市販薬を扱っているし、いろんな相談に応じられるんですが、イメージが先行しているようです。気軽に立ち寄って何でも相談できる場所としての薬局の役割を、あらためて発信していきたい」と、同会の久間一德会長。香川県薬剤師会に所属する、約500薬局・1500人以上の薬剤師が、多職種とも連携を深め、情報共有に努めるとともに、セルフメディケーションをはじめ予防や治療、介護を幅広く支える「健康サポート薬局」認定を会全体で目指そうとしている。「昔の薬局と今の保険薬局のいいところを兼ね備え、気軽な相談場所として地域に寄り添いつつ、対応しきれないことは他の専門機関につないでいくハブ的な存在が理想です。在宅医療をはじめとする他職種との連携も、長い目で整えていきたい」と力を込める。

薬剤師は医師の処方せん通りに薬を出すだけではなく、患者の病歴やアレルギー、他に服用している薬の種類などを踏まえ総合的に判断した上で調剤する薬のプロ。処方について医師に照会することもある。「患者さん一人一人に合わせた、一元的かつ継続的な服薬管理を重視しています。より安全・安心な服薬のため、かかりつけ薬局を決め、おくすり手帳も1冊にまとめることをお勧めします」と、同会専務理事の山本和幸さん。「病院ごとに薬局や手帳を使い分けていると、薬剤師には患者さんのバックグラウンドがわからない。電子処方せんやマイナンバーカード保険証のシステムが発展すればデータ管理もできるようになるでしょうが、当面はおくすり手帳がよりよい医療を提供するための重要な鍵です」と呼び掛けている。

香川県薬剤師会

住所
香川県高松市亀岡町9-20
代表電話番号
087-831-3093
地図
URL
http://www.kagayaku.jp
確認日
2023.02.02

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