
篠原林業の「改善活動」
国内から集約されてくる木質チップや住宅の廃材から木材のみを抽出するのが「前工程」。その原料を大倉工業のプラントでパーティクルボードに熱圧成型したのち、篠原林業でニーズに合わせて厚みやサイズを調整後、素板として出荷するのが「後工程」。さらに表面処理などの二次加工を施したものは、システムキッチン、住宅収納、家具等、フローリング材などに全国で使われている、身近な建材だ。
現場の安全を守るとともに大倉工業の厳しい品質水準を満たすため、各工程での品質管理を徹底し、安全衛生活動も通年で実施する。全社員を対象とする12カ月の安全衛生教育は、内容を毎年ブラッシュアップ。月2回程度は部内ミーティングも行い、労災を防ぐ意識を強化している。
各工程グループ長の評価に基づいて、年2回全従業員を対象に作成する社内独自の「力量マップ」は、昇格などにも直結する一人ひとりの目標を明確化できることから、社員のモチベーションにつながっている。2年前から、LINE WORKSを活用した改善提案もスタート。社員目線で投稿する日々の気づきや提案を全部署で共有し、安全意識と品質向上に取り組んでいる。
現在担当している業務は。

加工ボード課 係長 中濱利哉さん(尽誠学園高校出身)
合田 力量マップは「ここをもっと伸ばせばレベルアップにつながる」という一人ひとりの課題が見えやすいのがいいですよね。リスクの高い状態や行動をできるだけ減らしていくために自分なりに取り組んだことを発表する「一日一善活動」、全員が同じ価値観で現場の安全を守る「5S3定」などもあり、特に一日一善活動は全員参加です。今年から、より主体的な参加を促すため社内を4つのグループに分けて必ず発表の機会が当たるようにしたことで、参加意識も向上。いい形で回っていると思います。
改善活動の手応えは。

チップ製造課 課長 合田英司さん(三豊工業高校出身)
中濱 個人差はありますが、報告を受ける側としてはできるだけ一人ひとりの創意工夫を刺激したいですね。コミュニケーションのきっかけとして、単に報告を受けるだけでなく、丁寧なフィードバックと全体共有を徹底するよう心掛けています。「業務連絡にかかわる通信費を支給してほしい」といった要望が実現するなど、会社側の柔軟な姿勢も追い風になっているし、全員で「スムーズに働ける環境をつくる」「労災を未然に防ぐ」意識が高まっているのではないでしょうか。
◆キーワード
安全衛生活動

有限会社篠原林業
- 住所
- 香川県三豊市詫間町詫間2102-4
- 代表電話番号
- 0875-83-5045
- 設立
- 昭和43年
- 社員数
- 92 (男性 86人、女性6人) うち正社員以外 2人
- 事業内容
- 住宅廃材などを原材料とするパーティクルボードの製造・加工及び出荷業務
- 地図
- 確認日
- 2024.11.21
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