時代に合わせ、挑戦を続ける

ジャンボフェリー株式会社

column

2025.01.30

源流となる加藤汽船の創業は明治時代。米問屋として高松藩の藩米の輸送に関わっていた創業家が、高松藩松平家から払い下げを受けた西洋式帆船2隻を使って本格的に海運業に乗り出したのが始まりだった。その発展は、近代日本における海運の歴史と重なる。

1877年に大阪・神戸―香川の貨物輸送を開始。大阪地区を中心とした「大阪商船」(現・商船三井)の統合には参加せず、大阪商船と切磋琢磨しながら独自の道を歩み、昭和初期の1928年には大阪―香川に3隻の客船を就航した。1960年代にも新たな客船2隻が就航。その客船はサウナやバーなどを完備した豪華なものだったが、料金はこれまでの貨客船と同等の420円に設定。利用者のことを考えた運航は評判となった。「創業者には地元資本の会社としての気概があった。私たちはその精神を受け継ぎ、常に挑戦を続けてきた」と現在の会長・加藤琢二さんは話す。

何度かあった転換点の一つは、1988年の瀬戸大橋の開通。架橋の構想段階から経営の多角化に乗り出してグループ全体の安定化を図るとともに、1987には香川―神戸を約1時間半で結ぶ高速船「ジェットフォイル」を就航。1998年の明石海峡大橋開通を機にジェットフォイルを廃止して以降は、関西汽船との共同出資でバス会社を設立し、2002年に高速バス「フットバス」の運行を開始した。

物流量の増加を見据え、コンテナをけん引する車両部分を取り外して「無人」でコンテナだけ輸送する取り組みもいち早く始めた。神戸港に集まる国際コンテナを四国につなぐ航路は現在も、地域の産業発展に大きな役割を果たしている。

「車社会の進展、架橋時代の到来、阪神淡路大震災とこれまでにも危機は何度もありました。しかし、地域の人に支えてもらいながら船で成長してきたからこそ、やはり船で地元に貢献したいという思いが強い」と加藤会長は言う。

インバウンド増加などにより瀬戸内の観光に注目が集まる現在、海に浮かぶリゾートをコンセプトにした新船「あおい」が就航。プレミア席では、操舵室の真上にある展望デッキからの眺望やホワイトイオン泉のお風呂などが楽しめる。またペット個室や自転車持ち込みエリアなど多彩なサービスで、ただ移動するだけではない新たな価値を提案している。今後も新たな船を構想中とのことで、時代の変化に合わせた挑戦は今後も続く。

ジャンボフェリー株式会社

住所
兵庫県神戸市中央区新港町3-7
代表電話番号
078-327-3111
設立
2003年10月1日
事業内容
一般旅客定期航路事業(神戸-高松/神戸-小豆島/高松-小豆島)
国内・国際物流事業、内航貨物船事業
沿革
1877年 大阪~香川間の貨物輸送開始
1969年 カーフェリー航路「ジャンボフェリー」開設(阪神-高松)
2003年 ジャンボフェリーの航路運営を加藤汽船からジャンボフェリーに移管
高松支店
高松市朝日町5-12-1
TEL.087-811-6688
地図
URL
https://ferry.co.jp/
確認日
2025.02.06

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