
まず新しい議題が出ると、いっとう最初に手を挙げてとりあえず何かしら発言するのは『高知県』。良くいえば「フロンティアスピリット」、良くなくいえば「あまりよくものを考えないで思ったことをそのまましゃべる(笑)」。この高知に楯突くように対案や意見を出すのが『愛媛県』。明治維新からの不倶戴天の仇同志ではありますが、「冷静沈着深謀遠慮泰然自若」を装いながら実は「唯我独尊の一番めんどくさい人たち(笑)」です。この2県が火花を散らしそうになる頃合いを見計らうように『徳島県』が「現実的な折衷案」を持ち出しますが、実のところは「自分くが一番の得をするように計算し尽くされている」ので油断も隙もありません(笑)。で、じっと黙って最後に発言する『香川県』はというと、「和を以て貴しとなす」といった大人の言葉を吐きながら性根は「敵と競い合ったりリスクをとるのが大の苦手」な当たり障りのないおぼっちゃまなので、結局は「何がいいたいんかようわからん(笑)」…。すみません、あくまでも私ら庶民レベルの寄り合いの席での話であって、偉い人たちの会議ではこういうことは絶対にないと思います。絶対に(笑)。
はてさてこういった生まれた場所も育った環境もばらばらの人たちを、どうまとめるのかといいますと、それはなによりも「素直で純粋なこころざし」であります。はたして「四国のDNA」というものがあるとすれば、それはおそらく、『古風土記』の昔から、離れ島として培われた岡目八目の「大局観」と、流刑地や左遷の地として流れてきた人たち(元を辿ればほとんど皆そうらしい)の「反骨精神」からくるものでしょうか?
そもそも千年単位の歴史で見ると、東京や大阪、京都等の都会は、江戸っ子、難波っ子などとうそぶいてみても、所詮は全国からの吹きだまりです。だから逆に動かない。四国という田舎から、朝廷を脅かした藤原純友、都人を恐怖させた崇徳上皇、徳島県はなんにもないとして(笑)、日本を変えた龍馬をはじめとする維新の志士たち。彼らのように私利私欲とは異なる心に秘めた「なにものか」で四国はひとつになって動くのではないかと思います。
四国なんでも88箇所 巡礼推進協議会会長 佐藤 哲也
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