
さて先般、突然、英語のメールが送られてきました。ジャンクメールだと思い消去しようとしたら、覚えのある名前。なんと、英国での仕事を助けてくれた当時の英国政府の同僚からの20年振りの連絡でした。これを機に、当時の記憶(失敗談)がよみがえってきたので、今回は英国政府派遣時の報告書番外編から、「また来たくなる場所。CafedeUDON-KEN」香川に関係しそうな話題(?)をご提供致します。なお、20年前の報告書ですので賞味期限が切れているかもしれませんが、ご容赦願います。
「最大の不安は、英語でのコミュニケーションでした。赴任直後取り組まなければならなかったことは、生活基盤の構築であり、家探し、車の手配、電気、水道、電話、TV等各種公共料金の申込、必要雑貨の購入等々、合わせて、役所への出勤等々最初の1カ月は、赴任期間中一番コミュニケーションが求められた期間である一方、英語力が一番乏しい時期であったわけです。
特に、悩みの種は、自身の英語力に関する自信が日替わりで、今日は意思が通じたと手応えを感じたら、次の日にはまったく相手の言っていることがわからず会話以前で挫折を感じたりと、自己分析ができずストレスが募る一方でした。しかしながら、2週間程すると一定の法則に気がついたのです。自信が持てた日は、主に役所でのコミュニケーションの日で、自信喪失の日は、スーパーや電話でのやりとりがあった日ではないかと。特に典型的な事件は、スーパーにポイントカードがあることを知った私が興味本位で受付のおばさんに申し込んだ結果、出てきた書類が、なんとアルバイト申込のフォーム。さすがに自身の英語力、コミュニケーション力のなさにへこんだものでした。
失敗談はさておき、同僚に聞くと、well-educatedな人間は、相手の力量(私の英語力、知識)や表情に合わせて会話をしてくれるとのこと。また、いくらwell-educatedな方でも、相手の表情(私のおどおどした表情)が見えない電話でのやりとりでは、マシンガントークになりがちであるということでした。言語の違いにとどまらず、生活環境の異なる相手に対し、一方的なメッセージではコミュニケーションにはならないことを英国生活の出だしに教えられました」
四国地方整備局長 平井 秀輝
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