2019年に周年記念を迎える企業

創業100周年はタダノなど四国で82社 東京商工リサーチ

Research

2019.01.17

2019年に創業100周年を迎える企業は四国で82社ある。県別では愛媛が32社でトップ。次いで香川19社、高知17社、徳島14社と続く。100年前の1919年(大正8年)は第一次世界大戦の講和会議「パリ講和会議」が開かれ、戦後処理が話し合われた年である。

※東京商工リサーチの企業データベース(約310万社)から、2019年に創業100周年など「周年」を迎える企業(個人企業・各種法人を含む)を抽出し分析した。50周年以外は100周年単位でまとめた。

四国最古は200周年

全国で19年に創業から節目の年を迎える周年企業で、最古は創業1200年の宗教法人、次いで600年も宗教法人。四国最古は創業200年の入交グループ本社(株)(高知市)と(有)塩屋呉服店(松山市)。次いで(株)タダノ等創業100年は82社、50年は957社と続く。
東京商工リサーチ調べ

東京商工リサーチ調べ

建設業が周年企業の中心

四国の周年企業を産業別でみると、創業50周年は建設業が構成比39.8%(381社)で最多。次いで製造業の同13.4%(128社)、サービス業他の同13.1%(125社)、小売業の同12.3%(118社)、卸売業の同9.0%(87社)の順。

100周年は、トップが製造業の同28.1%(23社)で、建設業、小売業の同19.5%(共に16社)、卸売業の同17.1%(14社)運輸業の同6.1%(5社)と続く。200周年の2社は小売業とサービス業他が各1件だった。
東京商工リサーチ調べ

東京商工リサーチ調べ

100周年 四国は最少

地区別では、50周年は関東が9,239社(構成比34.6%)で最多。次いで、近畿が4,282社(同16.0%)で続く。四国は957社(同3.6%)だった。

100周年も、トップは関東の631社(同29.2%)。次いで、近畿が468社(同21.6%)、中部が353社(同16.3%)の順。四国は82社(同3.8%)で最少だった。

四国4県では、50周年は愛媛341社(同1.3%)、高知214社(同0.8%)香川205社(同0.8%)、徳島197社(同0.7%)。100周年は愛媛32社(同1.5%)、香川19社(同0.9%)、高知17社(同0.8%)、徳島14社(同0.7%)だった。
 
周年企業の特徴としては、(1)企業理念が確立している、(2)後継者育成に努めている、(3)サステナビリティ(持続可能性)のため時代を先取りしている、(4)経営が長期的視野に富む、(5)時代に対応した柔軟性、などの長所を併せ持つことが挙げられる。

周年企業は全国各地に多く存在する。「地方創生」が重要課題になるなか、業歴が長い企業は地域経済の核であり、地域の多様性を維持するうえで欠かせない存在でもある。その経営の「柔軟性」と「したたかさ」を学ぶ必要があるといえよう。

東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長 立花 正伸

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