
丹精込めた母の畑を引き継いで

農家を営んでいた両親の背中を見て育ったという松原さんだが、積極的に農作業を手伝ったことはあまりなかったという。「農作業のあれこれはなんとなくわかっていたんですが、経験は乏しい。自分が野菜づくりをするようになって、どうするんだったかなと戸惑うこともある。母親が元気なうちに聞いておけば良かったなと思いますね」
育てる楽しみ、味わう喜び
育てる苦労はあるものの、成長の喜びや収穫の楽しみが味わえるのも野菜づくりの醍醐味だ。「夏場は1日ですぐに大きくなる。特にキュウリの成長にはびっくりさせられますね」。消費が追いつかず、漬け物にすることも多々あるという。
野菜づくり3年目となる今年、力を入れているのはトマトの栽培だ。「昨年も育てたのですが、雨にあたるとうまく育たなくなることを知らなかった。今年は雨よけを購入し、ビニールをかぶせるなどして対策は万全。すでに青い果実も大きくなってきましたから、真っ赤なトマトの収穫も近いはずです」と松原さん。ほかにスイカやショウガも、今年は収穫量を期待している作物だとか。
植物との関わりで感性豊かに
野菜づくりは感覚を豊かにしたようだとも。「外に出て光を浴びて体を動かす。味覚はもちろんですが、自然に対する見方も豊かになってきたように思いますね」
そして挑戦する楽しさ、だ。新たにトライする。うまくいけばもちろん良いが、結果が思うようにいかなければ勉強すればいい。学ぶから少しずつでも上達できる・・・・・・。野菜づくりはこの繰り返しだ。
「自分が食べたいものを育てていきたいですね。栽培したい作物はたくさんありますが、来年はぜひメロン栽培に挑戦したいと思っています」
松原 克弘 | まつばら かつひろ
- 略歴
- 1954年 8月 多度津町生まれ
1973年 3月 高松第一高等学校卒業
1977年 3月 法政大学経済学部卒業
1977年 4月 郵便局勤務(観音寺市)
その後、四国郵政局、近畿郵政局などで勤務
2002年 7月 高松南郵便局副局長
2005年 7月 日本郵政公社四国支社
業務運行課長
2007年10月 郵便事業株式会社坂出支店長
2009年04月 郵便事業株式会社高松支店長 - 写真
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