体育会剣道部で活躍した清水さんだが、就職後は多忙なこともあって剣道からは遠ざかっているからだ。
体力づくりで始めた剣道
父親の転勤先の岡山で始めた剣道は、その後も行く先々で続けることになった。父親が地元の山口に帰り指導を手伝うようになった道場へは、学生になっても休みの度に帰郷しては通っていたという。
居合道を小学5年で始めたのもその道場で。山口は居合道がさかんな土地柄で、中学に進んでからは時折、範士8段の師から直接手ほどきも受けた。抜刀から納刀までの作法を一つの技術として学ぶ。「刀の使い方や腕の振り方など、一連の形を自分のものとし、審査も演武で受けます。速い動きはもちろん、ゆっくりとした部分も決して楽ではない。むしろその逆です。ゆるぎのない精神力を伴った奥の深さを感じましたね」と清水さん。
印象に残る、恩師の語録
剣道部の練習は通常は月、水、金、土曜の夕方から。それに年6回の合宿。「みっちり、です」。練習では基本をしっかりと身につけることを、指導者の故・池田勇治師範は第一としていた。清水さんは、池田師範の言葉で印象に残るものがたくさんあるという。正しい稽古を続けること。形が大切だということ。気持ちのいい剣道をすること。そしてなにより、剣道を一生のものとすること。「剣道でメシを食うわけじゃない。いかに剣道で生活をプラスにするか。そのためにも、今この時期に基本をしっかりと身につけておくことが大切なのだと、基本を大切にした稽古を私たちに付けてくれました」。剣道に打ち込んだ大学4年間で、何事にも動じない強い気持ちを持つことを学んだという。「この経験は社会に出ても、支店長として決断するとき、サービス開発をしていた時も、大いにプラスになっています。なかなか実践はむずかしいですけれど」
剣道とは一生つきあうことになると思っている。当時の仲間とは今も連絡を取り合う仲だし、後輩たちの活動は心にとめている。昨年夏の転勤直後、偶然にも高松で行われた母校の合宿には顔を出すことができた。 仕事の多忙さは相変わらずの清水さんだが、恩師・池田師範の言葉通り、また竹刀を手に取る日も近い・・・・・・かもしれない?
清水 哲司 | しみず てつじ
- 略歴
- 1960年 8月 山口県生まれ
1983年 3月 大阪大学工学部卒業
1985年 3月 大阪大学大学院工学研究科前期課程修了
1985年 4月 NTT入社
1995年 7月 同 マルチメディアサービス部担当課長
2000年11月 NTT西日本 サービス開発部担当部長
2006年 7月 同 サービスクリエーション部
フレッツサービス部門長
2008年 7月 同 香川支店長 - 写真
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