
四国最大のauショップチェーン、ソロン株式会社西日本事業部。副事業部長の足立崇さんは力強く語る。「これからは『電話機を携帯する』のではなく、『パソコンに電話機能がついている』商品にどんどん切り替わっていきます。競争は厳しくなりますが、逆にチャンスです。知恵の絞りどころですよね」
ユーザーの一番近くで
去年10月に発足したソロン西日本事業部。関東甲信越地方などで店舗展開する家電量販店「ノジマ」のグループ会社として、中四国で32店舗、香川では13店舗のauショップ(販売代理店)を運営している。
携帯電話業界は通信サービスを提供するキャリア、端末を製造するメーカー、そしてショップや家電量販店などの販売店、という構図にある。足立さんはこう話す。「お客様が何を望み、何を求めているのか……キャリアやメーカーと、お客様とを橋渡しするのが私たちショップの存在意義であり、果たすべき一番の役割です」。キャリアよりもメーカーよりも、私たちユーザーの一番近くにいるのが販売店だ。
差別化は可能
差別化―すなわち存在意義を示すために徹底しているのが「顧客とのコミュニケーションを絶やさないこと」だ。新規購入や機種変更をしたお客さんには1~2カ月後に連絡を入れる。「ケータイの調子はどうですか?」。さらにこう尋ねる。「電話代は高くないですか?」。通話料金の明細をショップに持って来てもらって「診断」し、料金プランの見直しを提案する。
「家庭での通信コストの比重は年々増えています。でも、もっと下げられる、まだまだ提案しきれてない……と感じますね。まずは通信コストを下げてもらい、新しいサービスを利用する幅を与えてもらう。キャリアさんの考えには少し逆行しますがね……」
また、お客さんからアンケートをとり、「画面の文字が小さくて読み辛い」「電池が長持ちしない」といった意見をキャリアやメーカーに打ち返していく。目指しているのは、一度でも多く来店してもらえるショップ。そして一人でも多く「ショップのファン」を増やすことだ。
四国では、携帯電話を買う人の約8割が家電量販店などではなく、「ショップ」を選ぶという数字がある。ちなみに関東などの都市圏では3割ほどだという。
強みを生かして
加速するスマートフォン化

「知識やサービスなど、商品を供給するスタッフの能力を高めていくことが大命題です」。様々な商品が出て来てはいるが、キャリアやメーカーを比べても「できること」や「料金」の差は実はほとんどない、と足立さんは話す。そして、大切なのはやはり「コミュニケーション」だと繰り返す。顧客の生活シーンを読み取って、最適なサービスを提案する―「個人、法人に関わらず、どれだけお客様の親身になれるか。これが生き残れるかどうかに繋がっていくと思います」
勝負の新生活シーズン
足立 崇
ソロン株式会社
- 住所
- 香川県高松市多肥下町1516-2
- 代表電話番号
- 087-864-5675
- 設立
- 2006年
- 社員数
- 130人
- 事業内容
- auショップの販売代理店
- 沿革
- 2006年 四国4県で携帯端末販売を行う
四国新電電株式会社(前身)設立
2007年 西日本電電株式会社に社名変更
中国地方に拠点を持つ有限会社プロフィットと合併
2010年 親会社のソロン株式会社に吸収合併
ソロン株式会社西日本事業部に - 資本金
- 1億6000万円(ソロン株式会社)
- 地図
- URL
- http://www.n-denden.com/
- 確認日
- 2011.03.17
おすすめ記事
-
2020.11.19
最新機器で建設業の効率化を支援
Ms-tec 代表取締役 吉田 守男さん
-
2025.04.03
香川の未来に思いを馳せる
日本銀行 高松支店 支店長 大塚 竜
-
2025.03.06
私の見てきた瀬戸内海
工代 祐司
-
2024.12.19
自社一貫施工で「街の光」をつなぐ
株式会社三友電工
-
2024.11.27
安全、良質な水を安定供給
将来を見据えた取り組みも水資源機構
-
2024.11.27
特殊な技術を誰もが学べる環境で
さまざまな人材に門戸を開くTERRA
-
2024.11.21
世にないものを生み出す発想と出会い
次世代が「面白がれる」地域をつくろう瀬戸内サニー 代表取締役社長 大崎 龍史さん/森清掃社 専務取締役 山添 勢さん
-
2024.10.17
令和の四国から
新しい時代が始まる予感西日本高速道路 執行役員・四国支社長 後藤 由成さん
-
2024.09.05
多角的な視野を生かし
四国の治水を支えたい水資源機構 関西・吉野川支社 吉野川本部 本部長 津久井 正明さん
-
2024.09.05
成り立ちを知ることで、ありがたみがわかる
香川県信用保証協会 会長 西原 義一
-
2024.08.15
新しい日本銀行券にまつわる話
日本銀行高松支店 支店長 大塚 竜