従業員の元気、お客様の元気、企業の元気。3つの元気が地域も明るくする

パッケージプラザ三宝 取締役店長 土山 哲義さん

Interview

2009.04.16

「包む」「飾る」「まとめる」「詰める」・・・・・・。多種類の包装資材を常備し、プロの業者から一般消費者までのニーズに対応できる店として知られるのが、高松市通町のパッケージプラザ三宝。年間取り扱いアイテム1万5000点、1日には約200人もの利用客が訪れるという同店の人気の秘密はどこにあるのだろう。

お客様のニーズをどうとらえるか

約100坪の店内。紙袋や包装紙、文房具に箱、透明なOPP袋が所狭しと並ぶ。大きめに書かれた手描きのポップ、陳列してある棚の前にかけられたサンプル品。「おばちゃん、○○ないかな?」と話しかけられたスタッフは、希望商品の詳細を確かめながらたちどころに商品を探し出す。
この日々繰り返される店内の風景に、実は商売のヒントが隠されていると同社取締役店長の土山哲義さんは話す。「毎日のお客様とのやりとりを大切にすることが、次の品ぞろえに繋がっていくんです。お客様が発した声に耳を傾け、ニーズに応える。いかに当店独自のオリジナルに近い品ぞろえができるかが勝負なんです」

土山さんは毎日店に出る。「あれはある?と2回聞かれたら、まずは店に置いてみることにしています」。一般の消費者向けには最小単位が大きいものは、求めやすい数量にスタッフが小分けして商品を作る。その要望は仕入れ先にも伝える。そんな声からヒットが生まれることも多く、現在人気の製菓製パンの包装資材の棚も客の声を聴きとって生まれたものだ。

FC化で大きく変化した

同社はもともと大阪市内に本社を置く包装資材会社の高松支店として、1950(昭和25)年、高松市塩屋町に創業した。
1971年に三宝株式会社として独立した後は、時代の変化もあり卸小売りにも力を入れ始めたが、「まだまだ当時は棚に商品があればお客は来てくれるという考え方でした。最小単位も500枚などと大きかったですね」と土山さん。

それががらっと変化したのは、1989年、取り引き先でもあった包装資材や店舗装飾を扱う包装資材総合商社、株式会社シモジマ(本社・東京都台東区)の、包装・雑貨専門店パッケージプラザのフランチャイズ事業に参加したことだった。
「通り全体に卸問屋が軒を連ね『問屋街』とも呼ばれていた通町ですが、そのころは卸業者が同じ高松市内の朝日町に次々と移転していった時期でした。我が社としても業態変更を考えていたこともあり決断したのですが、FCに参加したことで様々な指導を受けました。店内ポップの充実や新たな販促・営業活動。そして何よりも魅力ある品ぞろえとは何かと・・・・・・」。
地域に根付いた小売り専門店として、どんな展開をしていけばいいのかと考え始めた。

ネットになんか負けてはいられない

最近は物流のスピードが速くなった。インターネットで注文すれば翌日には手元に届く。「ですが、今すぐほしい、実際にサイズを確認したい、商品の風合いを知りたいというお客様も多いんです」。商品のほとんどはサンプルを用意しているので、実際に品物を出し入れして確かめられる。価格もネットだからといって必ず安いとも限らないし、最小単位が希望とかけ離れていることも多い。
そして小売り店の強みが、その場ですぐに対応できるスタッフの存在だ。「気持ちよくお買い物をしていただくことがスタッフの仕事。経験を生かした応対と、ほっとしていただけるような雰囲気作りを大切にしています」

これからの課題もある。環境に配慮した商品の開発や、安全性など付加価値のある商品を低価格で提供することなど。「どれだけ地域のみなさんに可愛がってもらえるか、地元のみなさんに元気になってもらえるか。地域に根ざした店として、お客様と共に発展していきたいと考えています」

土山 哲義

パッケージプラザ三宝

住所
香川県高松市通町3-3
代表電話番号
087-821-2285
設立
1950年
社員数
7人
事業内容
包装資材卸と、小売り(店舗)
沿革
1950年 2月 三宝田中商店高松支店として創業
1963年    卸小売部門設立
1971年 7月 三宝株式会社として独立
1989年11月 (株)シモジマパッケージプラザFCに参加
      パッケージプラザ三宝1号店開店
1992年 5月 パッケージプラザ三宝2号店開店
2001年 3月 1、2号店を統合し、パッケージプラザ三宝
      として移転新装開店
資本金
1000万円
地図
確認日
2009.04.16

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