「もっと」の期待に応えたい

香川テレビ放送網 代表取締役 北村 昌士さん

Interview

2018.05.03

左端が北村さん。KBNの副調整室で

左端が北村さん。KBNの副調整室で

坂出市にある香川テレビ放送網(KBN)は、1985年に自主放送を開始した香川県初のケーブルテレビだ。放送エリアは坂出市と宇多津町。ケーブルテレビ世帯普及率は、県全体が27.8%※であるのに対し、KBNは50%を超える。

「お客様のニーズに応えたい一心でこれまでやってきました。提供するサービスが良くなければ、会社は存続できません」。北村昌士さん(60)は2015年、代表取締役に就任した。

KBNは地元に密着した番組作りを徹底。「番組に出た人、見た人がああ良かったと思ったり、元気になったり。お客様を裏切らない放送を目指しています。放送エリアが限られているからこそできることがある」。坂出・宇多津の小・中・高校の入学式と卒業式はすべて取材する。高校野球は夏だけでなく、春と秋の県大会も放送。地元勢(坂出商業・坂出・坂出工業高校)が出場する試合は、1回戦から放送している。

KBNは1978年に設立。創業者は北村さんのおじに当たる。工学部卒業の北村さんは、機械と設備を管理するためのシステムエンジニアとして80年に入社。しかし、当時はスタッフが4人しかおらず、カメラマンや営業マンなど一人何役もこなさなければならなかった。最新型のカメラを購入すると「小さな会社なのに何でこんなにいいカメラを買うんだと、メーカーに不思議がられました」

テレビ局の番組制作の仕事をしながら、ケーブルテレビ放送開始を目指して、事業者の許可申請手続きを進めた。84年に許可を得て、翌年から自主放送を始めた。昼は取材、夕方からは営業。そんな仕事が何年も続いた。「最初はみんな加入してくれるものだと思っていました。それが全然ダメで・・・」。実際の放送を見てもらわなければ魅力は伝わらないと、軽トラックにテレビと機材を積んで走り回った。1軒1軒、エリア内にある家をしらみつぶしに訪ね、番組を見てもらった。

途中で投げ出したくない性格のため、ここまで続けてこられたという。「お客様からお叱りを受けることもありますが、喜んでもらえることのほうがはるかに多い。喜びの声を聞いたら、やっていてよかったと思う。働いて、喜んでもらう。仕事はその繰り返しです」

フルハイビジョン(2K)の4倍の画素数で、高画質映像を楽しめる4K放送。KBNは4K放送が当たり前になる時代を見据えて、4K対応のカメラと編集機、モニターをそろえている。4Kカメラで撮影した映像を2Kテレビでも見られるように加工して放送。それでも4Kカメラで撮った映像はきれいだという。「常に時代の最先端のものを取り入れることも心掛けています」

これまでもインターネットサービス、固定IP電話サービスを提供してきたが、今年3月からは新たな割引サービス「いっしょ割」を開始。自社光ケーブル「KBNひかり」を整備し、au、softbank、docomo、Pikaraと提携することで、KBN加入者の携帯電話とインターネット、固定電話の利用料がお得になるというものだ。

「この4社との提携は四国初。全国的にも誇れるものです。お客様の『もっと』という声に応えたい」。IoT化の進展にも対応できるよう、他業種との連携をこれからも積極的に行っていく。

※四国総合通信局の統計資料より

鎌田佳子

北村 昌士 | きたむら まさひと

1958年 坂出市生まれ
1980年 日本大学工学部 卒業
    香川テレビ放送網株式会社 入社
1995年 取締役
1996年 常務取締役
1999年 専務取締役
2015年 代表取締役

香川テレビ放送網株式会社

住所
坂出市京町1丁目6番37号
TEL.0877・46・5000
設立
1978年7月13日
資本金
4億円
事業内容
有線テレビジョン放送業務、
プロダクション業務、第一種電気通信事業
地図
URL
https://www.kbn.ne.jp/
確認日
2018.05.03

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