緊急時にも役立つインバウンド対応

JR四国

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2019.06.12

ボイストラをインストールしたタブレット

ボイストラをインストールしたタブレット

2018年の外国人延べ宿泊者数は8,859万人で、調査開始以来の最高値を記録した。四国は94万人(香川53万人、愛媛22万人、徳島11万人、高知8万人)で、台湾や香港、韓国からの宿泊者が多い。四国旅客鉄道(JR四国)では外国人客に対応するため、翻訳機の導入や駅構内の多言語表示などを進めている。

JR四国管内の有人駅51駅に、多言語音声翻訳アプリ「VoiceTra(ボイストラ)」をインストールしたタブレットを配置。ボイストラを起動したタブレットに話しかけると、選択した言語に翻訳され、音声で流れる。

例えば日本語から英語への翻訳を選んで「栗林駅へは一番乗り場の列車にご乗車ください」と話すと、タブレットから「Please get on the train at platform number one for the Ritsurin Station」と流れる。31言語に対応しており、駅員と乗客はタブレットを介して会話できる。
列車の走行位置情報サービス使用時の画面イメージ(○印は加工)。 ○印の中の「+1」は1分遅れであることを示す

列車の走行位置情報サービス使用時の画面イメージ(○印は加工)。
○印の中の「+1」は1分遅れであることを示す

4月からはさらに、74言語に対応したAI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」を、高松・琴平・松山・徳島・高知の各駅と観光列車「伊予灘ものがたり」、「四国まんなか千年ものがたり」に導入した。ポケトークはボイストラ同様に通訳のような役割を果たし、タブレットよりも小型であるため機動性が高い。グループ会社のジェイアール四国バスのチケットカウンターにも導入されている。

翻訳機があればさまざまな国と地域の人に対応可能なだけでなく、これまで説明の難しかった災害など緊急時の運行状況や避難誘導に役立てることも期待できる。

列車の走行位置情報サービスも開始。パソコンやスマートフォンからhttps://train.jr-shikoku.co.jp/sp.htmlにアクセスして路線を選ぶと、利用する列車の遅れの有無や今どこを走っているかがすぐに分かる。情報は日本語と英語の両方で見られる。

ほかにも、駅員・車掌への英語研修、主要駅の案内板の多言語表示、駅・車両への無料公衆無線LANサービスや洋式トイレの導入に取り組んでおり、今後も外国人客への対応充実を図っていく。

※外国人延べ宿泊者数は、観光庁の宿泊旅行統計調査(2018年1月~12月速報値)による
無料公衆無線LANサービスを示すステッカー。左が駅、右が車両用

無料公衆無線LANサービスを示すステッカー。左が駅、右が車両用

四国旅客鉄道株式会社

所在地
〒760-8580 高松市浜ノ町8-33
TEL:087-825-1626(広報室)
設立
1987年4月1日
資本金
35億円
社員数
2647人(2012年4月)
事業内容
旅客鉄道事業、旅行業、その他関連事業
営業キロ
855.2km
駅数
259駅(臨時駅2駅を含む)
車両数
429両(2012年4月)
確認日
2018.01.04

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