「讃岐長さやそら豆」で商品を差別化  豆菓子「大野豆」

筒井製菓×大野豆プロジェクト

Topic

2019.08.01

大野豆を使った商品

大野豆を使った商品

そら豆を豆菓子の原料として使う場合、さやが真っ黒になるまで畑に植えたまま乾燥させないと加工できない。生産者にとっては生のまま野菜として出荷した方が高値での販売が期待できることもあり、豆菓子用材料として国産のそら豆はほとんど出回らないという。「でもいつか、創業者である祖父が使っていた、香川の伝統野菜『讃岐長さやそら豆』で商品が作りたいと思っていました」と筒井製菓社長・筒井朋章さん。

そこで出会ったのが、香川町大野地区で昔、盛んに栽培されていた讃岐長さやそら豆(通称・大野豆)を復活させようと活動する大野豆プロジェクト事務局長の生嶋暹(すすみ)さんだ。大野豆は2~3粒さやの一般的なそら豆(=一寸そら豆)より小粒で甘みもある。栽培に手作業が多く、一寸豆に押されて栽培されなくなった。それを、地域の農家や学校と協力し、2013年に休耕田を利用して栽培をスタート。その販路を探していた生嶋さんと筒井さんの間で話がまとまり、商品化へと動き出した。
上が一般的な「一寸そら豆」、下が「讃岐長さやそら豆(大野豆)」

上が一般的な「一寸そら豆」、下が「讃岐長さやそら豆(大野豆)」

筒井さんは商品化にあたり、最初の1年は一切販売せず、どういう方法で管理・貯蔵し、どう加工すれば品質のいい商品ができるか試した。その上で、国産の米油、赤穂の焼塩とすべて国産の材料を使った商品を作り出した。豆の大きさに差があり、水分量、熱の加え方など細かい調整が必要だが、「大野豆を使えることが嬉しい。祖父が作った機械はもともと大野豆の大きさに合わせたもので、今まではサイズの小さい一寸豆を仕入れていたから」という。

現在、大野豆の生産量はまだ多くないが、商品を大量生産するつもりはない。「希少な国産そら豆を使った商品であることを丁寧に伝えながら、着実に販売していきたい」と話す。
問い合わせ=TEL.087-889-0522
HP=http://www.mamegashi.jp/

有限会社筒井製菓

所在地
香川県高松市多肥上町1706
TEL
087-889-0522
Facebook
https://www.facebook.com/mamegashi
事業の概要
菓子の製造および販売
資本金
500万円
社員数
7人(パート含む)
URL
http://www.mamegashiya.com/index.htm
確認日
2018.01.04

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