個性を活かす自由でユニークな「島の酒蔵」

小豆島酒造株式会社 責任者 池田 亜紀さん

Interview

2022.12.01

小豆島で唯一の酒造として、小豆島産にこだわった地酒の開発に取り組む小豆島酒造株式会社。女性スタッフと季節杜氏を中心に、県発酵食品研究所などとも連携しながら、島らしさを生かした個性的な酒造りを追求している新しい蔵だ。職人の経験と勘に加え、県産オリーブから生まれた「さぬきオリーブ酵母」を使い始めた4年前からは、データ分析も徹底。銘柄ごと・タンクごとの温度管理で熟成をコントロールしながら、総合的なアプローチで酒質の向上に取り組む。

オリーブ酵母を使った酒造りは現在県内4社が取り組んでおり、全32種からNo18が選抜されたが、同社はもう一つNo32の酸の広がりにも着目。それぞれの特長を生かした純米酒を販売している。さらに、No15を使った新商品も開発中だ。

No18と中山千枚田のオオセトを使った「小豆島にオリーブの実のなるころ…」は、日本酒度-17と超甘口ながら、酸の高さで「辛い」とも感じる絶妙なバランス。すっきりと華やかな仕上がりだ。オリーブの花期に数量限定で販売する袋しぼりの原酒は、フルーティな甘口のお酒として楽しめる。
手作業で行う仕込みの様子

手作業で行う仕込みの様子

No23と中山千枚田のきぬひかりを使った「はちはち」は、池田さんいわく「小豆島から一歩も出ずに、すべて手作業でつくったお酒です」。心地よい酸と米の旨みを感じるさらりとした辛口で、食中酒として勧めている。

いずれもスペイン政府公認の国際酒類コンクール「CINVE」最高金賞・金賞を受賞するなど国際評価が高く、中小企業基盤整備機構四国本部の支援なども活用して、独自の販路で海外に広く展開している。「フランスのバイヤーに、これからのトレンドは『個性』だと言われました。個性を追求している私たちなら、今の時代に合った提案ができるのではないかと思っています」。

「ふわふわ。」「ふふふ。」「うとうと。」といったユニークなネーミングと、瀬戸内国際芸術祭参加アーティスト監修の洗練されたボトルデザインも、同社の特長の一つ。観光地の酒造として、商品には島を紹介するリーフレットをつけている。「おみやげにはちょっと重い」という観光客の声を受けて100mlサイズのミニボトルを提案するなど、柔軟なアイデアも光る。

伝統を重んじる酒造業界の中で、「新参であることがむしろ強みに」と池田さん。「歴史がないからこそ、前例のない斬新なことにも自由に挑戦できます。あまりとらわれずに、島の酒造として他にないものをどんどん打ち出したい」と語った。

戸塚 愛野

池田 亜紀 | いけだ あき

略歴
1983年 就実短期大学卒業
2009年 小豆島に移住
1918年 小豆島酒造責任者

小豆島酒造株式会社

住所
香川県小豆郡小豆島町馬木1010番地1
代表電話番号
0879-61-2077
事業内容
酒造業
URL
https://sanuki-sake.com/小豆島酒造株式会社/
地図
確認日
2022.12.01

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